人の手柄を横取りする人、周りにいませんか?
・他人のアイデアを自分のものとして発表する
・上司への報告時に、他人の成果を自分の貢献として伝える
・チームで成し遂げた成果を、個人の功績としてアピールする
他の人が努力して成果を出したにもかかわらず、その功績を横取りしていく…。
こういう卑怯な人は少なくありません。
というのも、「人の手柄を横取りする人」は痛烈な低評価を受けるからです。
こんな調査結果があります。
「他人の手柄を自分のものにするリーダー」の能力は、87位/100位の評価を受けた。
一方、手柄を他者に与えるよう努力していたリーダーは、有能であると評価され、上位16位となった。
短期的には得をしているように見える「手柄の横取り」です。
しかし、長い目で見ると大きなツケを払うことになるんです。
ここでは、人の手柄を横取りする人がたどる7つの末路と、その対処法を詳しくご紹介します。
目次
人の手柄を横取りする人の末路7選

昇進のチャンスを失う
人の手柄を横取りしたことが上層部にバレると、昇進のチャンスを失うことになります。
一見手柄を横取りしたように見えても、悪事がバレたら社内の評価は一気に悪くなります。
他人の手柄を自分のものにする傾向が見られたリーダーの能力水準は13パーセンタイル(全体を100としたとき、下から13番目)となり、
非常に低能との評価だった。
一方、手柄を他者に与えるよう努力していたリーダーは、非常に有能なリーダーだと評価され、85パーセンタイルとなった。
出典:「他人の手柄を横取り 自分よがりのリーダーが陥る落とし穴」Forbes、2017年
つまり、手柄を横取りするタイプのリーダーは、100人中88位という圧倒的低評価を受けるのです。
人間関係から切り離される
人の手柄を横取りする人は、やがて人間関係から切り離されていきます。
迷惑を考えず他人を利用しようとするため、周囲にデメリットしかないからです。
手柄を横取りされた側は、当然ながら不快な思いをします。
「この人には本音を話したら危ないな…」
「教えた情報がどう悪用されるかわからない…」
「単純に一緒に仕事をしたくない」
と思われるようになり、人間関係の輪から外されてしまうのです。
もちろん、仕事上最低限のコミュニケーションは取ります。
しかし、プライベートな話や内密な情報はその人に渡りません。警戒度が大きいほどです。
周囲からの信用をなくす
人の手柄を横取りする人は、徐々に周囲からの信用を失います。
最初は気づかれずに済んでも、何度も他人の手柄を横取りしていれば、周囲の人は必ず気づくからです。手柄の横取りは、組織に良い影響を与えることはありません。
どんなに口先でうまく取り繕っても、だんだんと信用を失っていきます。
仕返しされるリスクが高まる
手柄の横取りが悪質なほど、仕返しや報復リスクが高まります。
手柄を奪われた側が我慢しているとは限りません。
証拠を集められたうえで、ある日突然、上司や周囲に事実を暴露することも考えられます。
また、重要な情報を与えないといった「サイレント仕返し」も可能です。自分では気づかないうちに、大きな爆弾を抱えてしまうリスクがあるのです。
自身の成長が停滞する
人の手柄を横取りすることに味を占めてしまうと、向上心がなくなります。
自己成長が止まるのです。他人の成果に頼ってばかりでは、自分自身の実力が育ちません。
新しいことを学ぶ機会も少なくなり、自分で課題を解決する力も鍛えられなくなります。
結果として、いざ一人で成果を出さなければならない場面で力を発揮できず、実力不足が露呈します。
または、使い勝手の良い部下に丸投げするしかなくなるのです。
居場所を失う
信用を失った人には、やがて「職場の居心地が悪くなる」という形でしっぺ返しがやってきます。
・「みんなでこっそり何か話してるな…」
・「この前飲み会あったの?呼ばれてないぞ…」
・「周りで楽しそうに話してる…」
プロジェクトから外されたり、意見を聞かれなくなったり、最終的には理由を付けて部署異動に追い込まれる可能性もあります(退職まではいきませんが)。
自分の評判を上げようとした結果、自ら居場所を失ってしまうのです。
ストレスとプレッシャーで自滅する
人によっては、ストレスとプレッシャーで精神的に追い詰められます。
「バレないないようにしないと…」「いつか誰か反撃されないか」と神経を尖らせていては、心が休まりません。
また、人間関係から切り離されると、次第にメンタルが不安定になっていきます。
その結果、ミスしたり周囲に攻撃的になったりして、最終的には自滅することもあります。
手柄を横取りする人への対処法

間違っても本人に指摘しない
「なんでそういうことをするんですか?」と、つい本人に直接問いただしたくなりますが、これは最も避けたい対応です。
手柄を横取りする人は、基本的に非を認めることはないからです。
逆に、根回しが上手い人は「あなたがおかしい」という評判を流してくる可能性が高いです。
直接対決は避けることが賢明です。
証拠を残しておく
自分が行った業務や成果については、なるべく記録に残すようにしましょう。
たとえば、チャット・メール・議事録などに、
- 誰が発したアイデアか
- 誰が主導で進めているか
を明記しておくことで、後から誰がメインで進めていたのかが明確になります。
その人の上司に現状を伝える
繰り返し手柄を横取りされている場合には、その人の上司や管理者に相談するのがベストです。
このときは、単なる「不満」ではなく、客観的な事実と証拠を伝えることが重要です。
「このようなことが続いており、チームのモチベーションに影響が出ています。」
「〇〇のプロジェクトは実際はAさんが主導していたんです。」
といった形で、証拠と一緒に組織全体の課題として報告しましょう。
具体的な損害を説明することで、上司も真剣に取り合ってくれやすくなります。
味方を増やす
自分一人で戦おうとせず味方を増やすことも大切です。
普段から周囲と協力関係を築いておくことで、「あの人の手柄ではない」と第三者の口から証明してもらえる可能性が高まります。
手柄を横取りする人の○○な特徴6選!

人の手柄を奪ってでも自分の評価を上げようとする人には、共通する特徴があります。ここでは、その代表的な6つの傾向を解説します。
裏工作に長けている
手柄を横取りする人は裏工作に長けているタイプが多いです。
表立って手柄を主張するのではなく、裏でこっそりと仕組むのを得意としています。
みんなの前で言わずに、上司と1対1になったときに自分の成果として主張するなど、細かい情報操作をします。
表面的には「いい人」に見えるため、最初の3か月くらいまでは見抜けないと思います。
自己中心的でモラルに欠けている
手柄を横取りする人は、基本的に自己中心的でモラルに欠けています。
自分さえ良ければいいという考えを持っており、倫理観が欠如しているのです。
だからこそ、正論で説得してもムダです。
競争心は高いが向上心がない
人の手柄を横取りする人は、競争心は高いですが向上心がありません。
成果に対する執着心は強く、「勝ちたい」「認められたい」という心は人一倍です。
しかし、努力や学習で自分を高めようとする向上心には欠けています。認められさえすれば満足なので、他人の手柄を「奪う」という手段に走りやすいのです。
短期的な成果しか見えていない
目先の評価や昇進など、短期的な成功ばかりを追いかける傾向があります。
長期的思考が欠けているのです。手柄の横取りをする行動が、バレたときにどのような評価を受けるのかをわかっていません。
そのため、長期的に信頼を築くことを考えていないのです。
人の手柄を横取りした成功体験がある
人の手柄を横取りしたという成功体験がある場合、味を占めて繰り返す人もいます。
手柄の横取りすることで、上司からの評価が上がった、収入が増えたなどの実利があると、「横取りすること」の動機につながってしまうのです。
他人を利用することに慣れている
他人を利用することに慣れている人も、手柄を横取りしがちです。
手柄の横取りだけではなく、他人をコントロールすることも平気で行います。
- 仕事の押し付け
- ミスやその後処理の押し付け
成果が出たタイミングで「一緒にやった」と主張したりするなど、他人を都合よく使うことにためらいがありません。
手柄を横取りする人の主な行動(犯行)4選

ここでは、特に多く見られる3つの具体的な行動パターンをご紹介します。
気付かれないように根回しをする
人の手柄を横取りすることに長けている人は、根回しが上手いです。
・上司と1対1になったときに、自分の手柄だと印象操作をする
・プロジェクトをよく知らない人に対しても自分をよく見せようとする
・好印象を得るために、部長や社長にゴマをする
第三者の名前を出されると、「あの人そう言ってたんだ~」とつい納得してしまいがちです。
しかし、人の手柄を横取りするする人は、その心理を躊躇なく悪用します。
「○○さんからの評判よくないよ!」攻撃
自分の手柄を上げるためには、他人の評価を下げることも厭いません。
その手段として使われるのが、第三者の名を使った評判操作です。実際には事実ではなくても効果は大きいです。
たとえば、「あの人、お前のこと良く思ってないみたいだよ!」といった、あいまいな伝聞を言いふらします。
印象操作によって、その人のモチベーションを折ったり自信を失わせたりするのです。
他人や部下のミスを異常に非難する
手柄を奪う人は、ライバルの評価を下げるタイミングを常にうかがっているパターンが多いです。
自分の評価が下がりそうな場面では、部下や同僚の些細なミスを大げさに報告します。
「自分はちゃんとやっている」アピールは欠かしません。
一方で、自分のミスには触れず、情報を隠したり責任をなすりつけたりすることもあります。
自分だけが“被害者”のように振る舞うことも少なくありません。
注意すべきは「表ではいい人」
人の手柄を横取りする人は、表面的には感じがよさそうに見えることが多いです。
人の心がどうすれば動くかをある程度把握しているからです。
周りで不自然なことが立て続けに起こった末、「まさかこの人が…」とようやく気づくパターンもあります。
いくら人が好さそうな先輩や上司でも、入社して3か月くらいは動向を見守った方がいいかもしれません。
まとめ:感情ではなく戦略で対処を

手柄を横取りする人はいずれ孤立します。あるいは、すでに信頼を失っているかもしれません。
しかし、異動して目の前からいなくなることは期待しない方がいいでしょう。重大な社内規定違反でもしていない限り、クビになることは考えにくいです。
- 証拠を集めておく
- 上司、リーダーへ報連相を欠かさない
- 事実を知っている味方を増やしておく
対策を打って自分の評価を上げていくことで、手柄を奪う人の影響力を削いでいきましょう。
人の手柄を横取りするする人が「役員級」の場合は対処不能
ただし、手柄を横取りする人が部長、役員級の場合は対処が非常に難しいです。
処分できる人が社長や事業部長クラスしかいないからです。
加えて、管理職以上まで上り詰めた人は、過去にある程度の功績を残しているはずです。
処分は簡単にはくだらないはずです。
そう聞くと、絶望するかもしれません。
というぐらいの余裕があれば、気持ちが楽ですよね?(こうなれば無双状態)
それにはもう一つの安定した仕事が必要、ならば会社にバレずに副業をやるのがベスト