退職願、郵送でも大丈夫です。
退職を切り出すのってめちゃくちゃ勇気いりますよね!
でも、上司に伝える時は心臓バクバク…
それこそ、泣くような思いで退職を伝える必要があります。
しかし、退職は直接切り出さなくてもいい、って知ってましたか?
なんと郵送でも正式な手続きとして認められるんです!
・直接伝えた方がいいが「必ずではない」
・どうしても抵抗があるなら郵送でもOK
・書類は「退職願」の1枚だけでOK

目次
退職を切り出す際のポイント7選

辞めたい気持ちは自然なものです。無理に我慢を続けて心や体を壊す前に、自分の気持ちを大切にしましょう。
伝えるのが怖くても、退職を考えて泣くほど追い詰められているなら、それは立派な理由です。
退職願は郵便で送ってバックレでもいい【最悪の場合】
本当に切り出すのが泣くほど厳しい場合、退職願を「内容証明」で会社に送りましょう。追い詰められたまま時間を過ごすのはムダです。
・退職願(プリント、手書きどちらでもよい)
・宛先を書いた封筒(白の2重封筒が好ましい)
書いた退職願と封筒(封はしない!)を郵便局の窓口に持ちこみ、「内容証明を送りたい」と伝えれば、係の人が方法を教えてくれます。
退職に関する法律は民法627条1項で定められています。
雇用の期間に定めがないときは、解約(=退職)の申入れから2週間が経過すると雇用契約が終了する(民法第627条第1項)。
この条文には、”直接”という言葉はありません。
どうしても職場に行けない、上司と顔を合わせるのが泣くほど無理というときは、退職願を郵送でもかまいません。
内容証明郵便で送れば、会社が受け取っていないと言っても、法的に伝えた証拠になります。
もちろん、理想は直接伝えることです。しかし、常識が通じない上司や会社が相手なら、郵送も手段として考えておきましょう。
引き留めに応じる義務はない
退職を切り出したあと、引き留めを受けても法的に応じる必要はありません。
また、年収アップなどの条件を提示されて残ったとしても、12か月以内に90%は退職するというデータがあります。
・引き留めを受けた人の50%は60日後に転職活動を再開する
・80%は6ヶ月以内に退職する
・90%は12ヶ月以内に退職する
出典:『7 Counter Offer Statistics Every Recruiter Needs To Know」 ECLIPSE SOFTWARE社、2025年
つまり、引き止めを承諾して状況が好転することはほとんどないということです。
泣く泣く切り出した退職を、もう一度やるハメにはなりたくないですよね?
拒否されても2週間で辞めることができる【民法627条1項】
法律では、退職の申し出から2週間で労働契約を終了させることができます。
会社が「辞めるな」と言ってきても、法的には効力がありません。
また、就業規則に「1か月前に申告」と書いてあっても、民法が優先されます。
繁忙期でもいい
忙しい時期に退職を切り出すと「迷惑だ」と言われるかもしれません。実際、円満退職をしたい場合は繁忙期を避けるべきです。
しかし、会社に遠慮してタイミングをうかがっていては、時間だけが過ぎてしまいます。
円満退職をする気がない時は、たとえ繁忙期でも退職を切り出すことが必要になる場合もあると思います。
タイミングを逃して泣くのは自分です!
就業規則は“絶対“ではない
就業規則は絶対のルールではないことも覚えておきましょう。
社内ルールに従うのは基本ですが、あくまで会社内部の取り決めです。
国の法律に反するような内容には従う義務はありません。
辞めさせないという権利は会社にはありません。
有給はかならず消化できる【労働基準法第39条5項】
有給休暇は労働者の権利です。辞める時に必ず使いきることができます。
雇用側に認められているのは、有給取得時期を変更させる「時季変更権」のみです。労働基準法第39条5項に規定されております。
実際に労働基準監督署の方にもそう教えてもらいました。
「忙しいから無理」「引き継ぎがあるからダメ」と言われても、希望を伝えましょう。
退職願の提出と有給消化の調整はセットです。

ボーナス支給後に退職を切り出す【減額を回避】
退職を切り出す前に、ボーナスの支給時期を確認しましょう。支給前に辞意を伝えると、減額や不支給の可能性があります。
違法だろ!と思うかもしれませんが、労働法において賞与の金額は規定がありません。会社が理由を付けて減らすことができます。
しかし、もらってから退職を切り出せば損を防げます。大切なお金なので、泣く思いをしないためにタイミングを見て行動しましょう。
退職を切り出す勇気を増やすコツ8選

転職活動を先に進めておく
次の職が決まっていると安心感がまったく違います。
極端な話、上司に言いたいことをぶちまけて辞めることもできるのです。
また、入社日の決まっている従業員を引き留めることは、会社にとってもリスクを伴います。
「ここを辞めても大丈夫」という自信が、退職を切り出す勇気につながります。
切り出すタイミングを工夫する(繁忙期を避ける)
可能なら、仕事が落ち着いた時期に伝えると、感情的なやり取りが減ります。
繁忙期はピリピリしていて話しにくくなりがちですが、タイミングを見計らえば、冷静な話し合いができる可能性が高まります。
繁忙期の上司が怖い…!という場合でも、忙しさから解放された上司は心にゆとりがあるはずです。
引き留められた時の対策を考えておく
「こう言われたらこう返す」という準備があると、いざという時に焦りません。
・〇〇の業界で挑戦したい
・地元に帰って家業を継ぎたい
・親の介護が必要になった
自分なりの理由を整理しておくと安心です。
相談相手を作っておく
友人や家族、退職経験のある知人に話を聞いてもらうだけでも、気持ちが楽になります。
一人で抱え込むと、だんだん視野が狭くなっていくからです。
「大丈夫だよ」と背中を押してもらうだけで、切り出す勇気をもらえることがあります。
不安の正体を明確にする
何が不安なのか紙に書き出してみましょう。ぼんやりとした「怖い」のままだと対策を打てません。
不安
仕事を辞めたいけど怖い
なぜ?
上司に怒られそう
ではどうすれば?
上司ではなく総務や人事に伝える
退職願いを郵送する
退職代行を使う
というように、具体的になるほど対策が立てやすくなります。
「次が見つからないかも」「会社に迷惑が掛かる」など、可能な限り粒度を落として考えましょう。
退職のメリットデメリットを20個ずつ上げてみる

書き出すことで、感情ではなく事実をもとに判断できるようになります。
必ず20個というわけではありませんが、絞り出してみると共通点が見つかるはずです。
メリット
無くならない業界で働き続けられる、それなりに給料をもらえる、業界経験を積める
デメリット
仕事の裁量がない、マイクロマネジメント、メンタルが潰される
→やっぱり辞めよう!となりました。
メリットとデメリットを比べた結果、辞めた方がいいと感じるなら、その判断は正しいです。
自分で納得することが最も大切です。
続けた場合と辞めた場合のシミュレーションをする
このまま続けた未来と、辞めてからの未来を想像してみましょう。
それぞれの5年後、10年後をイメージすることで、心がどちらに向いているかが見えてきます。直感を信じるヒントにもなります。
もし近い5年後10年後、自分がなりたい状態になれている姿が想像できれば、残るべきかもしれません。
転職成功者の話を聞く
実際に辞めて転職した人の話には、大きなヒントがあります。
「あのとき辞めて良かった」「残業が減った」などの声が、自分が退職を切り出す勇気にもつながります。
退職を切り出す勇気が出ない理由8選

上司や同僚に申し訳ない気持ちがあるから
長く一緒に働いた人に迷惑をかけるようで、後ろめたくなるのは当然です。
でも、誰かのために我慢することが、幸せに繋がるとは限りません。あなたの人生はあなたのものです。
会社に義理立てしても、あなたの人生を保証はしてくれないのです。
短期離職が悪いことだと思っているから
すぐ辞めると「根性がない」と思われそうで不安かもしれません。
もちろん、長く勤めるに越したことはないですが、20代の場合1-2年勤めていれば十分です。
もはや、勤続年数が評価される時代ではありません。
次の仕事が見つかる保証がないから
不安はよくわかります。でも、30代前半ならなんとかなります。
求人は思っている以上にたくさんあります。
ストレスで潰されるくらいなら、1回くらい見切り発車をしてもなんとかなります。
上司が怖いから
上司に怒鳴られるのが怖いという人も多いと思います。
でも、それで動けなくなるのはもったいないです。どうしても無理なら、退職代行や郵送という手があります。
・上司ではなく総務人事に伝える
・退職願を「内容証明」で郵送する
・退職代行を使う
今辞めると後悔する、もったいない気がするから
今まで積み上げたものがなくなってしまう気がして、切り出す勇気が出せないこともあります。
でも、会社で働いていた経験は決してゼロにはなりません。
今の経験は、次の会社に活かせますし、今後の人生でも必ず役に立ちます。
引き止められた時のやり取りが面倒、怖い
話がこじれるのが怖くて、言い出せないこともあるでしょう。しかし、事前に想定問答を用意しておけば、冷静に対応できます。
「もう決めました」の一点張り、カウンターオファーにも応じないようにシミュレーションしておきましょう。
辞められないということは、法律上”絶対”にありません。
人手が足りず辞めたら迷惑が掛かるから
今辞めたら仕事が回らない…と悩む人は多いです。
断言しますが、どんな忙しい職場でも「100%必ず仕事は回る」ので心配不要です。
なんとしても仕事を回そうとする、核になる人がいるからです。
辞めた後の不安が大きいから
生活や将来のことを考えると、不安になるのは当たり前です。
ですが、今のまま我慢し続けても、幸せにはなれません。もしあなたが30前後でしたら、心配する必要はあまりありません。
むしろ、景気のいい今転職しておかないと、災害や不況でいつ転職市場が冷え込むかわかりません。
退職を切り出す際に注意すべきポイント9選

直属の上司に伝える
退職の話は、まず直属の上司に伝えるのが基本です。間違って社長などに話してしまうと、トラブルの元になります。
正当な手続きを踏めば、会社の反感も買いません。
上司が忙しくないとき(1on1で)
伝えるときは、上司の手が空いているタイミングを見計らいましょう。
できれば1対1の場がベストです。落ち着いて話す時間が取れることで、あなたの気持ちもしっかり伝えられます。
昼休後(食事後)
昼食を終えたあとは、上司の機嫌も比較的安定していることが多いです。
できるだけ穏やかな雰囲気のときに切り出しましょう。落ち着いて聞いてくれる可能性が高くなります。
翌日が休みの日
伝える翌日が休みだと、上司も冷静になる時間を持つことができます。
自分も話した後の動揺を減らすことができるので、リフレッシュできます。
心の余裕を確保できるのでおすすめです。
会社の人が出勤していない時間
始業前や就業後の静かな時間を狙うのも良い方法です。
お客さんや社内の人からの邪魔が入らないので、お互いに落ち着いて話せます。
プライバシーも守れるので、言いにくい話でも伝えやすくなります。
退職日を決めておく
あらかじめ「○月○日で退職したい」と退職日を決めておくと、話がこじれずに済みます。自分の中でラインを決めておきましょう。
一度決めたら、よほどの理由がない限り死守しましょう。曖昧なままだと、引き止めの余地を与えてしまうので注意です。
引き留められないポジティブな理由を考えておく
「こういう理由なら仕方ない」と思われるような伝え方を準備しておきましょう。
家業を継ぐ、挑戦したいなどの前向きな理由は、相手も受け入れてくれやすいです。「もう決めました」と強い意志も大切です。
就業規則の退職規定を確認しておく
「退職は何日前に申告」といったルールは、あらかじめ確認しておくと安心です。
法的には2週間で辞められますが、会社とのトラブルになってもいいことはありません。
円満退職したい場合は繁忙期を避ける
円満に辞めたいなら、忙しい時期を避けるのが無難です。
落ち着いたタイミングなら上司も冷静に話を聞いてくれます。引き継ぎもスムーズに進みやすいです。
退職後の生活費を計算しておく
いざ辞めた後、生活が立ち行かなくなるのは避けたいですよね。
今の生活費を月ごとに洗い出して、どのくらい必要か計算してみましょう。
失業保険や退職金の額も含めて、現実的な計画を立てておけば安心です。
有給休暇の残日数を確認する
退職前にできるだけ有給を使いきれるよう、残りの日数を確認しておきましょう。
給与明細や勤怠アプリ、会社の総務に聞いてもOKです。
休暇をきっちり使って、心と体を整えましょう。
返却する備品、受け取る書類を確認しておく
パソコン、名札、制服など、会社から借りているものをリストアップしておきましょう。
退職時に慌てないよう、事前に返却物を準備しておくとスムーズです。
また、離職票などの書類も忘れずに受け取れるよう、発送のタイミングを総務と調整しておきましょう。
可能な限り1~2か月前に伝える
法律的には2週間前で問題ありませんが、円満退職を目指すなら1〜2か月前が理想です。
引き継ぎの時間も取れますし、会社側にも準備期間ができます。
人間関係を大切にしたい人や同じ業界に転職する人は、早めに伝えておきましょう。
エンキャリの実体験【質問に答えます】

私が実際に辞めるかどうか迷っていたとき、何度も同じ質問を繰り返していました。
「今の職場でこのまま働き続けた未来を想像できるか?」と。
答えはいつも「違う」でした。
退職した方がいい会社の特徴は?
個人的にこの3つです。
・自分より5年先輩に、自分のなりたい人がいない
・60時間以上の長時間労働が改善されない
・ハラスメントが社風として存在している
特に同じ部署の先輩は「未来の自分の姿」です。よく観察しましょう。
退職しない方がいい会社の特徴は?
逆に「この人の下でなら頑張りたい」と思える先輩がいるなら、もう少し様子を見る価値はあります。
・この人の下でなら頑張りたい、と思える先輩がいる
・自分のポジションなら、昇進が確実である
・有給が8割以上消化できる
また、休みが自由に取れるということは、自分のやりたいことや趣味に注力できるという環境でもあります。
辞めるのはもったいないかもしれません。
退職を切り出す勇気がない方におすすめの退職サービス

自分で言い出せない人向け 退職代行モームリ
「どうしても無理」「顔を見るのもつらい」そんな方には、退職代行という手があります。
モームリは依頼者の気持ちに寄り添い、退職を代わりに伝えてくれるサービスです。気持ちを守る選択肢として、使うのも一つの方法です。
もう泣く思いをしなくて済みます。
退職代行を使いたくない人向け セルフ退職「ムリサポ!」
できることなら自分で伝えたい。でも怖い。そんな人向けに、伝える文面を一緒に考えてくれるサービスもあります。
ムリサポは、LINEでの相談などを通じて、自力で辞められるようにサポートしてくれます。

まとめ:どんな辞め方をしても会社は回る【心配不要】

「自分が辞めたら大変になる」と思っているあなたへ。どんなに貢献していても、会社は回ります。回らなければ、それは経営の責任です。
会社にとってあなたの代わりはいますが、あなた自身は一人しかいません。勇気を出して切り出す方法を考えてみましょう。
