自己啓発

ロスジェネ世代は怖いのか?最悪と言われる特徴と理由を徹底検証。

結論:世代でひとくくりにはできない

職場の40代~50代の人って怖い人多くないですか?

最近、SNSやネット掲示板などで「ロスジェネ世代が怖い」「ロスジェネは最悪の世代」といった声をよく目にします。

実は、私も同じことを感じていました。この世代って、やたら厳しい人が多いんですよね。

一方で、30代の人は結構優しかったり…

だから、会社に勤めていた時は「なぜなんだろう?」と思っていました。

結論として、世代でひとくくりにすることはできません。ロスジェネ世代は日本人口の17%(2000万人)もいるからです。

本記事では、ロスジェネ世代の特徴と「怖い」「最悪」と言われる理由を、徹底的に検証します。

また、この人たちがどのような時代に生き、どのような価値観を持ってきたのかを振り返ります。

世代間のギャップや誤解を少しでも解き、相互理解のきっかけとなれば幸いです。

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ロスジェネ世代とは

ロストジェネレーション世代の略

ロスジェネ世代とは、ロストジェネレーション世代の略です。

一般的に、「就職氷河期」に社会へ出た世代がロスジェネ世代と呼ばれています。

ロスジェネ世代

年齢:43歳~55歳

就活時期:1993-2005年ごろ 2025年現在

正社員としての雇用が難しく、非正規雇用を余儀なくされたケースも多く見られた世代です。

ロスジェネ世代が誕生した時代背景

この世代が社会に出る時期は、バブル経済が崩壊した直後でした。

バブル絶頂期には1.41倍の有効求人倍率を記録していましたが、バブル崩壊からわずか5年で0.64倍まで下落。

これは、1人の求職者に対して求人が0.64件しかないということです。言い換えると、求職者3人のうち1人は就職できないという時代です。

経済の長期停滞により、行きたい進路や職業を断念せざるを得ませんでした。新卒でも就職先を見つけるのが非常にむずかしい状況が続いていました。

また、有期雇用や派遣といった、不安定な働き方が主流となったのもこの時代からです。

このような厳しい環境の中で、人生のスタートを切ったのがロスジェネ世代です。

ロスジェネ世代が怖い、最悪と言われる理由

仕事は「人の2,3倍は働くもの」

ロスジェネ世代は、就職氷河期という不況の中、職を得るために人一倍努力してきた背景があります。そのため、「働く=苦労」という考え方が根強く残っている人が多いです。

そうした姿勢は、若い世代からは「怖い」「なんでそんなに働くの?」と感じられることもあります。

職務を全うするために、自分の体調や私生活を後回しにして、仕事に打ち込んでいたという方も多くいたと言います。

今のゆとり世代、Z世代と違い、職を得られるかどうかの瀬戸際で戦ってきた世代です。

「無敵の人」による犯罪ニュース

ロスジェネ世代は、社会的に孤立し事件を起こす、「無敵の人」として取り上げられることがあります。その印象が「最悪の世代」と見られるのかもしれません。

2024年12月:北九州のマクドナルドで起きた中学生2人への殺傷事件

2025年1月  :長野駅前で発生した男女3人殺傷事件

いずれも犯人は40代で、ロスジェネ世代に該当します。「失うものがない人」と見なされ、一部ではロスジェネ世代全般を恐れている人もいます。

ただし、ニュースで報じられている事件は、あくまで一部の事例が取り上げられているだけです。

『犯罪統計書 令和3年の犯罪』(警察庁)によると、2021年の殺人件数は30代が153件、40代が155件となっております。

つまり、ロスジェネ世代が特段犯罪を起こしやすいわけではないのです。

ロスジェネ世代と若者間における「橋渡し役」の不在

ロスジェネ世代が怖いと言われる背景には、「橋渡し役」がいないことも一つの原因として見ることができます。

ロスジェネ世代は40代後半以降の年齢なので、会社のトップポジションにいる場合が多いです。

しかし、昨今の人手不足により、ロスジェネの部下世代が欠けている会社が増えています。

実際に、日経ビジネス電子版のアンケートでは、「30代社員が不足している」と回答した読者が7割もいます。(2024年10~11月)

つまり、ロスジェネ世代の真下が20代である可能性もあるんです。

橋渡しとなる中堅世代がいないため、ロスジェネ世代の価値観が理解できず、不信感を抱く若者もいることが考えられます。

ロスジェネ世代はクズなのか?

先行する悪いイメージ

ネットが発達するにつれ、ロスジェネ世代に対して「負け組」や「自己責任」といった言葉が掛けられることが多く、今でも続いています。

ところが、氷河期世代の置かれた状況は、今とは比べものにならないくらい過酷でした。

こんなエピソードがあります。

日東駒専レベルの大学卒ですが、当時所属していたゼミで、20名くらいのゼミでしたが、内定を得られたのは自分ともう一人の2名だけでした。

卒業時、訓示を述べるくらい優秀だった学年首席だった生徒の内定先は、職業蔑視はよくありませんが、カラオケボックスの招き猫・・でした。

(出典:ヤフー知恵袋)

ニッコマレベルで10%の就職率…

ただ、氷河期世代は国の対策が後手に回っていることも考慮する必要があります(本格支援が始まったのはなんと2019年)。

偏見が生まれる背景

メディアでは、過激な報道が注目されやすい傾向があり「ロスジェネ世代=問題を抱えた人」という誤解が広がってしまいました。中には最悪の世代という投稿も見かけます。

ロスジェネ世代は就職できない人も多かったですが、会社の経営を担っているのもその世代です。

2025年になった今でもネットで攻撃を受けています。

ロスジェネ世代への逆風

就職できなかったロスジェネ世代は、今もなお正社員になることが難しいです。

この人たちは、20年以上にわたり安定した雇用から外れてきました。

2019年になりようやく国による就職支援が始まりましたが、遅すぎると言ってもいいでしょう。求人を見ても、年齢を理由に敬遠されることは普通にあります。

新卒初任給アップなど、若い世代への支援が拡充する一方で、ロスジェネ世代は見捨てられたと言ってもいいくらいです。

ロスジェネ世代のプラスな特徴

仕事に前向きな人が多い

一方で、過酷な環境を生き抜いてきた分、仕事に対して強い責任感を持っている人が多いと言われます。

私も新卒で入った会社で、「なんで40代の人はこんなにやる気があるんだろう?」と感じたことを覚えています。

与えられた役割をただやるだけでなく、自分にできることはすべてやる!というガッツがあります。この姿勢は今のZ世代にはあまりないと思います。

貯金好きが多い

将来に対する不安が強く、堅実な生活を重要視する人が多い傾向です。

ロスジェネの親世代は、まだまだ貯金思考が強かった年代です。さらに、不況を経験したことで、さらに安定志向が強まっていることも理由として考えられます。

無駄遣いを避け、少しずつでも貯蓄を重ねる姿勢が特徴的です。バブル世代のような派手なお金の使い方をする人が少ない印象があります。

優秀な人材が多い

ロスジェネ世代は、スキルや知識に優れた人も少なくありません。困難な環境で努力を重ねてきた人が多いからです。

不況に左右されず、独自の強みを磨いてこられた方が目立ちます。

正規のキャリアを歩めなかった人でも実力を備えています。

IT企業の創設者が多い

インターネットバブル期に若者だったことから、IT企業の創設者が多いです。その中には、日本を代表する企業の創業者となった方もいます。

・藤田 晋氏(1973年生まれ、51歳)
大手IT企業、株式会社サイバーエージェント社長、株式会社AbemaTV社長

・谷郷 元昭氏(1973年生まれ、51歳)
Vtuber事務所の上場企業、カバー株式会社創設者

自ら道を切り拓いた、IT黄金世代と言ってもいいかもしれません。

ロスジェネ世代のマイナスな特徴

ハラスメントに躊躇がない

ロスジェネ世代が社会人になった平成初期は、厳しく指導することが当然の時代でした。この頃はハラスメントという言葉がなく、多少の暴言なら見過ごされていた時代です。

そのため、現代では問題になるのにかかわらず、昔の価値観のまま部下に接することも。

例えば、「生娘シャブ漬け」発言で問題となった大手牛丼チェーンの元常務も、ロスジェネ世代です。

悪気はないかもしれませんが、令和の時代にアップデート出来ていない人も多い年代です。

価値観が古い

平成初期に社会に出たので、年功序列や終身雇用といった考え方が染みついています。

また、ロスジェネ世代に限りませんが、年齢を重ねていることもあり価値観のアップデートができない人が多い印象です。

会社で一定の地位についているため、権力を盾に新しいやり方を嫌うメインの世代と言ってもいいかもしれません。

この違いが、若い世代との摩擦を引き起こすことがあります。

ロスジェネ世代の価値観と現代の働き方のギャップ

ロスジェネ世代の仕事観の違い

人によって差はありますが、努力や根性をベースに考える人が多い気がします。

「苦労してこそ成長できる」と教えられてきた経験があるからでしょうか。

しかし、現代は正解のない時代です。シャカリキに働いていても成果が出るとは限りません。

効率や働きやすさが、昔よりも重視されていることに気付かず、考え方のギャップが生じています。

この価値観の違いが、職場でのすれ違いを生む原因のひとつになっています。

ロスジェネ世代の価値観

ロスジェネ世代は自由や柔軟性よりも、安定を重んじる傾向があります。

持ち家、結婚、車といった目標に向けて、頑張ることがヨシとして育った世代だからです。

加えて、年齢も重ねているので「挑戦よりも安定して定年を迎えよう」と考える人も増える年代です。

このような姿勢も、今の若者から敬遠される理由と考えられます。

かつてのコミュニケーションはハラスメント扱い

過去には当たり前だった指導や冗談が、今では問題視されることが多々あります。現代では「愛のある叱責」は通用しない世の中になっています。

自分たちが育てられてきた方法を使うことができず、部下とどのように接すればよいか戸惑う人も多くいるようです。

悪意がないとはいえ、受け手が迷惑と思ったら問題になる可能性があります。

価値観の更新が急務であると同時に、相互理解も重要です。

労働市場への影響

ロスジェネ世代は即戦力枠として、労働市場に参加しています。

例えば、「人手不足が深刻だけど若手が定着しない」という職場は、多少伸びしろがなくても価値観の近い40代-50代を入社させるケースがあります。

長期間にわたって非正規雇用で働いてきたことにより、キャリア形成が難しい世代ですが、2020年を過ぎてから、チャンスが増えた業界もあると思います。

ロスジェネ世代が使えないって本当?

個人差が非常に大きい

ロスジェネ世代は、順調に就職できた人とできなかった人で、大きなキャリアの差があります。

だから、一概に使えないという判断はできません

もちろん、職場単位では優秀でない人もいると思います。しかし、優秀な人は優良企業に勤めているので、周囲からは見えにくいのです。

「使えない」と言われる背景

年齢が上がることで、新しいやり方への適応が難しいと見られがちです。また、プライドが邪魔して素直に教わることができない人もいます。

年齢だけ積んで自尊心だけ高い人」はこの年代に多く見られる気がします。

そのような印象が「使えない」という印象につながってしまいます。

ロスジェネ世代の今後の可能性

2025年現在、人手不足は極まっています。

中小企業を中心に、30代の中間層がごっそり抜け落ちており、有効求人倍率も高水準を維持しています。

だからこそ、40-50代にもチャンスがあります。

・謙虚に学ぶ姿勢をアピールする

・建設業など、求人倍率が高い業界に挑戦する

企業に対して、ロスジェネ世代の力をアピールできれば、可能性はまだ残っています

まとめ:怖い人もいれば、いい人も多い

ロスジェネ世代は、確かに、時代にそぐわない人や怖い人も多いと思います。

しかし、日本人口の17%を占める大きな世代なんです。

その全員が怖いことはあり得るでしょうか?私は、実際に接してみて判断することが大切だと思っています。

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