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やりたくない仕事を断るのはわがまま?パートや新人にもできる方法

やりたくない仕事を回されてもういやだ!と思いつつも、断ったら会社で白い目で見られるから引き受けるしかないな…という経験ないでしょうか?

「やりたくない仕事を断るのは、ただのわがままなのか?

いえ、 私は場合によっては断るべきだと思います。苦手な仕事を振られることで仕事のペースが大きく落ちたり、会社自体を辞めることを考えたりしてしまえば、引き受ける方があなたにとっても会社にとってもデメリットだからです。

やりたくない仕事を振られたときは、断ることのメリットデメリットを比べ、将来を考えた選択をする必要があります。その場しのぎではない役に立つ方法を見ていきましょう!

・自分、会社にとって最大限メリットになる提案をする

・自分の要求だけを通そうとしない

・絶対に上司(会社)と敵対しない

本記事では、やりたくない仕事を上手に断るポイント、断る際のメリット・デメリットについてご紹介します。

Contents

やりたくない仕事を断る

わがままと自己主張は違う

まず、わがままと自己主張は異なるということが前提です。

わがまま:他人や周囲などの都合や事情を考えずに、自分勝手に振舞ったり発言したりすること。

自己主張:自分自身の意見や考えや欲求などを、他人に伝えること。

 

出典:実用日本語表現辞典(2010年)

職場での仕事に関しても、単純に「やりたくない」という理由で断るのはわがままと取られてしまいます。

しかし、なぜその仕事を引き受けるのが難しいか、あるいはどうしてその仕事が自分に合っていないかを合理的にきちんと説明すれば、あなたの主張が受け入れられる可能性が上がります!

重要なのは、自分の感情や要望をそのままぶつけるのではなく、合理的な理由をもって、双方のメリットになるような説明することが大切です。

本当にやりたくない仕事は断るだけのメリットがある

やりたくない仕事を無理に引き受けることは、短期的には会社からの評価を上げられるかもしれません。しかし、引き受ける仕事の内容や量によっては、ストレスの増大や、キャリアへの悪影響をもたらす可能性があります。

また、引き受けすぎるあまりに「この人は仕事断らないから、次からもお願いしよう」と思われてしまえば、雑多な仕事が次々に回されてくることが想像できるでしょう。

そのため、場合によっては、勇気を持って「できません」と言うことが、自分の働きやすさやキャリアアップを大切にすることに繋がるのです。

どのようにして回ってくる?

やりたくない仕事が自分のところに回ってくるとき、いくつかのパターンが考えられます。

①とりあえずそこにいる人間に振られる

②単純に社歴の短い人間に振られる

③目の前にいるからという理由で振られる

④あなたならやってくれるから、という評価を上司が持っている

⑤退職する前任者の引継ぎ

人手不足の中小企業では、何も考えずに「おーい、そこのお前、これやってくれ!」と、とりあえずそこにいる人に振るというケースも多いのではないでしょうか?私のいた会社では、その傾向が強かったと感じます。

やりたくない仕事を断るメリット

やりたくない仕事を断ることの、大まかなメリットは下記の通りです。

1. 仕事のストレスが減る

最大のメリットです。やりたくない仕事を引き受けることは、仕事を振る人が考える以上のストレスになります。自分の担当範囲外の仕事を差し込まれることで、業務スケジュールが大きく乱されることもあるでしょう。

しかし、仕事をうまく断ることができれば、このストレスから解放されるので、仕事に対するモチベーションを保つことができます。

2. 仕事の効率が上がる

専門外の仕事をやって欲しいと頼まれた場合、どうしても得意な人がやった場合に比べスピードもクオリティも劣りがちです。それに、普段やらない仕事であれば、疲労のたまり方も大きく違います

しかし、やりたい仕事や得意な仕事に専念できるようになれば、生産性と効率がより良くなります。自分が得意とする分野で成果を出すことができれば、仕事の質を高めるだけでなく、仕事の満足度にも大きく関わってくると思いませんか?

3. 自分のキャリアの方向性が見えてくる

やりたくない仕事を断ることで、自分の得意な分野や興味のある仕事に集中する機会を増やすことができます。次第に、自分が本当にやりたいことや、進むべきキャリアパスが明確になってくるでしょう。

どうせ断るなら、自分が今受け持っている仕事の分野で誰にも負けない!というところまで突き詰められたらいいと思いませんか?「この分野で私に勝てる人はいない!」というレベルまで行ければ、圧倒的な自信になりますし、会社内での存在感も大きくなります。

4. 使いやすいヤツだという印象を持たれない

なんでもかんでも仕事を引き受けていれば、そのうち

上司
上司
「コイツは頼まれごとを嫌がらないやつだ」

というレッテルを張られてしまいます。そうなったが最後、頼まれごとが山のように舞い込んでくるかもしれません。

そうならないために、適度に仕事を断ることも重要です。ある程度、頼んでくる人をけん制しておくことで、不要な仕事を抱え込まずに済ませることができます。

やりたくない仕事を上手に断る方法

やりたくない仕事を上手に断るためには、どのような方法があるでしょうか?断る際は、頼まれたことに対する嫌な気持ちを抑えつつ、自分が断るだけの理由を明確に伝えることが大切です。

1. 自分の仕事量の多さをアピールする

わたし
わたし

「今月中に見積書を20件作る必要があり、ちょっと今は受けられません…」

 

といった形で、今の業務負担をアピールする方法です。具体的な数字や期間を明言することで、断る理由に正当性が増します。

今は受けられない。という理由でも、その時頼もうとしていた仕事が急ぎの場合は、他の人に回されると思いますので、結果的に引き受けなくて済む可能性が高いです。

2. 他の人を当たってもらうよう仕向ける

わたし
わたし
「○○さんの方がこういう仕事は得意ですよ!」

自分が適任でないと思った場合は、このような具合に他の得意な人に回してもらうことも一つの方法です。この場合、単に「やりたくない」という印象を与えず、適材適所を意識している姿勢を見せることができます。

しかし、仕事を回された人からの反感を買う可能性があることに、注意する必要があります。その人が本当に得意で、快く引き受けてくれれば別ですが、もし仕事をたらい回しにしたことがバレたときは、後で必ずフォローを入れておきましょう。

もし、フォローしても相手の不満が収まらないような関係なら、この方法は使わないでおきましょう。人間関係の悪化を招きます…

3. 部分的に引き受ける

わたし
わたし
「データ入力ならお手伝いできますが、契約書の作成なら他の方にお願いした方が良いと思います。」

全てを断るのではなく、部分的に引き受ける方法です。自分の得意分野を引き受け、他の人のほうが早いと思うような仕事は、その人に当たってもらうよう提案する。これによって、協力の姿勢を示しつつも自分の負担を軽減することができます。

4. 不得意な仕事だと説明する

わたし
わたし
「私、タイピング遅いので、このデータ入力は丸1日掛かってしまいますけど、それでもいいですか?」

といった形で、自分の不得意を正直に話す方法です。具体的に伝えられれば、上司も適材適所を考慮して、他の人に割り当ててくれるかもしれません。

もし、「それでもやってくれ」と頼まれたら、無理して早くこなそうとせずに、遅いペースのまま進め、適当なタイミングで上司に進捗報告をしましょう。

「こんな仕事がまだ終わらないのか!」とその場では言われるかもしれませんが、仕事の遅い人に何回も同じ仕事を頼もうとは思いませんので、次第にほかの人を頼ろうとするはずです。

5. 引き受ける代わりに他の仕事を減らしてもらう

わたし
わたし
「この仕事やりますので、月次の報告書の締め切りを延ばしてもらえると助かります…!」

どうしても引き受けなければならない場合は、期限を延ばしてもらったり、別の仕事を減らしてもらう交渉をするのも手です。仕事を引き受けるから他の業務を調整して欲しい、という理由で、合理性の高いお願いと言えます。

番外編.能力がない、当事者でないふりをする

自分の評価を下げる諸刃の剣ですが、能力がないふりをするというのも手段の一つです。「この人に任せた私が馬鹿だった…」と思わせるくらい、その仕事をこなす能力がないふりをするのです。

私の会社では、10分で終わる仕事に1時間掛けたり、仕事を教わってもメモさえ取らない人がいます。もちろん、仕事も遅いし何度も教えるハメになって上司が注意しますが、

同僚
同僚
「あらそうなんですか!それは知らなかったです!」

という感じで、一度も教わったことのないような態度であっけらかんとしており、当事者意識が全くないんじゃないかと思えるような言動を言い放ちます。上司はあきれてそれ以上追及することはありません。

結果として、その人は評価は最低レベルですが、重要な仕事は全く振られなくなりました。本人としては、責任あることをやらなくでいいので快適なのでしょうか?

評価を下げるどころかリストラ候補になりかねない方法ですが、一例としてご紹介します。

やりたくない仕事を断るときのポイント

やりたくない仕事を断る際には、いくつか押さえておかなければならないポイントがあります。断ることで働きづらくなったり、職場の関係が悪化するリスクもあるため、注意必要です。

絶対に敵対しない

断るときには、絶対喧嘩になってはいけません。”逆らった”という印象を持たれることは、人事評価にダイレクトに影響します。会社にも居づらくなり、断ったことでかえってピンチになりかねないからです。

もしあなたが、その職場を辞める具体的な計画を持っているならいいかもしれませんが、今後同じ業界で転職する場合、その会社と思わぬ接点が発生する可能性があります。

「引き受けたら残業100時間超える!」というような、何が何でも引き受けたくない状況でない限りは、絶対に喧嘩をしないことをお勧めします。

あくまで正当な理由を伝えた上で断る

もちろん、本音では「ただやりたくない!」という理由でも問題ないですが、そのまま表に出すことも避けましょう。できるだけ論理的、合理的な理由を第一に伝えるべきです。

理由に正当性があると思ってくれれば、さほど角は立たずに断ることもできますので、自分の本音が相手に伝わらないよう、建前の方を一生懸命説明しましょう!

入社歴が浅い場合は、基本的に断らない

新卒、中途採用の両方に当てはまります。受け持っている仕事が少ないうちから断ることは、かなりリスクがあります。

社内で自分の立ち位置がはっきりする前に、「こいつは仕事を断りがちな奴だな…」という印象を持たれてしまうと、その印象は数年続く可能性があります。

入社数か月の段階ですでに自信があれば別ですが、せめて半人前の仕事ができるようになるまでは、断るのは待った方がいいと思います。

断るデメリット

しかし、断るデメリットももちろん存在します。メリットだけでなくデメリットもきちんと天秤に乗せて考え、引き受けるか断るかを決めていきましょう。

1. 上司、会社からの評価が下がる

やりたくない仕事を断ることは、上司や会社からの評価に悪影響を与える可能性があります。上司が「この人は仕事をやりたくないのか?」と感じてしまえば、責任感がない人間だというレッテルを貼られ、その結果、昇進や昇給のチャンスが遠のくこともあります。

それだけならいいですが、コンプライアンス意識の薄い会社の場合、最悪自主退職に追い込まれる可能性があるので要注意です。

2. 同僚に妬まれる

断った仕事が他の同僚に回される可能性も十分あります。この場合、同僚から「なんでアイツは断ってばかりなんだ。」思われ、妬みや不満を持たれかねません

職場内での人間関係が悪化すると、報連相などのコミュニケーションが非常に取りにくくなり、ミスの発生や仕事の効率にも悪影響を及ぼすことがあります。

3. 自己成長の可能性を拒否することになる

不得意だから、やりたくないからと言って仕事を断ることは、一時的に快適かもしれませんんが、自分から自己成長の機会を逃すという選択でもあります。もし、新しい分野の仕事が回ってきた場合、とりあえずやってみるのはいかがでしょうか?自分のスキルや経験を広げる貴重なチャンスです。

やってみたら意外とやりがいのある仕事かもしれませんよ!

引き受けるメリットもある

一方で、やりたくない仕事を引き受けることで得られるメリットもあります。忙しいのに無理をして引き受ける必要はありませんが、場合によってはその決断が将来自分にとってプラスになることもあります。

1. 会社の評価が上がる

やりたくない仕事をあえて引き受け、結果を出すことで会社からの評価が上がる可能性があります。会社や上司の期待以上の成果を出すことができれば、上司や同僚から信頼され将来的な昇進や昇給のチャンスも広がります。

2. 上司からの覚えが良くなる

上司は、率先して難しい仕事や面倒なタスクを引き受ける社員を評価することが多いです。やりたくない仕事を引き受けることで、上司から「この人はよくやってくれる」と思ってもらえるかもしれません。

結果として、新たなプロジェクトや新規事業の立ち上げの際、以前の働きの良さを評価されて、メンバーとして抜擢してもらえる可能性があります。

やりたくない仕事を引き受けることのデメリット

もちろん、やりたくない仕事を無理に引き受けることには、いくつかのデメリットも存在します。

1. ストレスが増える

自分が興味を持てない仕事や得意ではない仕事を引き受けると、ストレスが溜まりやすくなります。その結果、モチベーションの低下や健康への悪影響が現れることがあります。

2. 仕事へのモチベーションが下がる

やりたくない仕事を長期間続けることは、仕事自体へのモチベーションの低下につながります。自分のやりたい仕事に集中できなくなった場合、慢性的に仕事への意欲が落ちる可能性があります

3. キャリア形成に支障が出る可能性がある

自分の強みや興味とは異なる分野に力を注ぐことになり、自分の身に付けたいスキルや経験を積むことができなくなることも考えられます。あなたがキャリア形成について具体的なプランを持っていた場合、計画よりも遠回りになってしまうかもしれません。

キャリアに悪影響を及ぼさないために

仕事を断ることや引き受けることには、それぞれメリットとデメリットがあります。最も重要なのは、あなたのキャリア形成に悪影響を与えないような選択をすることです。

1. 関係性を悪化させない伝え方をする

上司や同僚との関係性を損なわない立ち回りが必要です。相手が納得できるように、断る理由をしっかりと説明し、自分だけでなく相手のメリットも考えた伝え方をしましょう。

今後もしやりたい仕事ができた場合、あなたに悪い印象がもたれていたらほかの人に回されてしまう可能性があります。また、相手を不快にさせる断り方は、単純に人事評価を下げてしまいます。

2. 自分にとって役に立つ仕事なのか?と考えてみる

また、引き受ける場合も、「自分にとって役に立つ仕事なのか?」という基準で考えてみましょう。その経験があなたにとって、今後どのようなプラスになるでしょうか?

自分だからこそやれることはないか?

自分の経験を生かすことはできないか?

もし、すぐに思いつかなくても、将来的に思わぬところでその経験が生きるかもしれません。

まとめ

要約

・自分、会社にとって最大限メリットになる提案をする

・自分の要求だけを通そうとしない

・絶対に上司(会社)と敵対しない

単純に断りたい!と伝えれば、間違いなく会社との関係が悪化します。しかし、断るためのいろいろな方法を場面に合わせて使えば、うまく断ることができるでしょう。

今後も一緒に働いていく、会社の人たちのメリットまで考えた伝え方ができれば最高ですね!