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30代ポンコツ社員の末路?仕事に行き詰まり自信喪失しないために

30代 派遣
30代 派遣
30代なのにポンコツのままだったら、いずれクビになる…?

33歳 営業3年目
33歳 営業3年目
もう30代なのにポンコツすぎて、なかなか仕事が覚えられない…

30代はキャリアの方向性や、仕事の意義について考える機会が多い年代です。特に「いずれクビになるかもしれない」と考えると、とても恐ろしく感じますよね。でも、「ポンコツ社員」を抜け出したいけど30代になったら手遅れ…と思っていませんか?

いえ、30代ならまったく手遅れではありません。まだ間に合います。

この記事のポイント

・30代ポンコツ社員の特徴

・ポンコツ社員を抜け出す方法

・周りに30代ポンコツ社員がいたときの対処法

30代でポンコツ社員を抜け出す方法はあります。理由は、能力ではなく考え方の問題だからです。

私は施工管理で1社、営業で2社経験しております。計3社でポンコツと言われる社員を観察していましたが、能力不足を感じることはありませんでした。しかし、できる人と比べると考え方が全く違うことに気が付きました。

30代ポンコツ社員の特徴

30代でポンコツ社員になってしまうのは、よほど専門的な分野でない限りは能力ではなく考え方の問題です。

★仕事の目標がない

ポンコツ社員のほとんどに当てはまりますが、そもそも仕事の目標がありません

具体的に言うと「キャリアアップのために今の部署で結果を出そう」「自分の給料に見合う働きをしよう」という考えではなく、「会社に来れば給料がもらえる」という考え方で日々何となく働いている人がほとんどでした。

自分を客観視できていないため、会社に必要な働きができてないことに気付きません

別に、その会社に尽くそう!という目的でなくてもいいんです。「家族を養うために頑張らなければ」とか、「今の会社を踏み台にして、1年以内にもっといい会社に転職しよう」とか、自分のためのモチベーションも立派な目的です。

また、そのような人は自分のテリトリーを侵食されることを過剰に嫌がります。なぜかというと、「会社に来て給料がもらえればいい」という人にとって「余計な仕事は邪魔なだけ」だからです。

「自分の仕事の範囲はここまでだから、これ以上はやらない。」
「家族を養うには30代で年収600万円は必要だ。だから、営業利益を1200万円は上げなくては。」

メモを取らない

「早く仕事を覚えよう」「同じミスを繰り返さないようにしないと…」

という考えがない人です。受け身で話を聞くだけなのでメモを取ろうとしません。

「後でまた聞けばいいや」という姿勢は、上司の足を引っ張るどころか引きちぎるような考え方ですので、ポンコツを抜け出したい場合は絶対にやめましょう。

メモを取らない=仕事を覚える気がないという姿勢です。

他責思考

「あの人の教え方が悪いから…」「自分にはこれしかできないから…」

失敗やトラブルを他人のせいにすることで、自分のせいではないと思いがちです

かつて私の同僚で、エピソードがあります。

私は部品の納品を担当しており、部下に納品書を3件作る指示を出しました。

ある夏の日、納品直前になりました。納品書は部品に同梱しなければならないので、部下に作成の進捗をまとめて聞いたら、どれがどの案件かがわからなくなったと言われました。

「案件は一つ一つ進めている。そんなにいっぺんに言われたらわからない」の一点張り。

私がまとめて聞いたからパニックになったのかもしれません。しかし、1件ずつであれば進捗は報告できるはずです。

納品書ができなければ納品できません。納品が遅れることで客先に損害を与えるかもしれません。結局、私がすべて引き上げて納品書を作り納品しました。

ポイントは、主語が「自分」ではないことです。どうすれば仕事を進められるか?という考えになって初めて、主語が「自分」になります。

「上司が」ちゃんと指示をしてくれなかった。「環境が」悪いからできない。
自分なら」どうするか。「自分は」何をすればいいのか。

30代でポンコツ社員を続けるとどうなるか

では、30代でポンコツ社員を脱せなかった場合はどうなるでしょう?

昇進・キャリアアップが困難になる

伝統的な企業であれば、出世競争は35歳までに確定します。昇進の機会を逃せば、その会社内での立場が固定されます。日系企業で同じ会社での逆転は不可能です。

また、30代後半からは身に付けたスキルや人脈で戦う場となってきます。スキルのない状態では、転職でのアピールポイントも不足することにもなります。この時期に成果を出せないと、将来のキャリアアップが難しくなるでしょう。

信頼を失い、周囲から孤立する

ミスが多くやる気が見られない状態が続くと、同僚や上司からの信頼を失います。同期は30代後半で係長や課長クラスになり、自分は同い年なのに未だ主任…ということにもなりかねません。

後輩からも白い目で見られ、役職が逆転して「後輩の上司」が現れるかもしれません。結果として働きにくくなり、職場での居場所がなくなる可能性もあります。恐ろしいと思いませんか?

良い条件での転職が難しくなる

30代で一通りのスキルや業界経験を得られなければ、良い条件での転職が難しくなります。

そこで、こう考える人もいるでしょう。「入社した時の給料は300万円でもいいから入社させてください!」と面接でアピールする。しかし、その方法でも難易度は高いと私は思います。理由は2つです。

ひとつ目は、会社の給与モデルから逸脱するからです。ほとんどの会社では、年齢と勤続年数、会社への貢献度に応じた給与モデルがあります。たった一人の中途入社のために、公平性を崩すまでのことを企業はするでしょうか?

ふたつ目は、「30代になるまで何をやっていたのか?」という話になるからです。30代で能力ではなくやる気アピールをする人に対して、あなたが人事ならどのような目で見ますか?

やはりスキルと経験は、社会人になってから十数年の間に身に付けるべきです。

 なぜ30代でポンコツ社員になるのか

人生、キャリアの目的がなかった

明確な目標がないため、毎日何となく過ごす日々が続くことになります。ポンコツ社員の予備軍は「毎日同じように過ごして、明日も同じ日が来る」と思っていると思います。しかし、ある日突然、周りに置いて行かれていることに気が付くのです。

今日と同じ日が明日も来るとは限りません

今まで競争相手(同期)がいなかった

競争相手がいなければ、自分が人と比べてどれだけ仕事ができるのか?と客観視することができません。いつの間にか井の中の蛙になってしまいます。

そうならないために、学生時代の友だちと定期的に会ったりして、遊ぶついでにどのような仕事をしているのかを聞いてみるといいもしれません。

自分がヒラなのに友だちマネージャー職になっていたりした場合、もしかしたらポンコツ社員に足を踏み入れているかも…

プライドが高く教えを受けなかった

自分の能力を過信し、他者から教わったり学ぶことを拒んでしまう人です。また、否定されることを恐れるために自分の欠点を隠すケースもあると思います。ミスして当たり前なのは20代までです。

年齢を重ねれば重ねるほど、ミスや失敗のダメージは大きくなります。

人間関係が10年以上変わらなかった

人間関係が変わらないと、その職場の中で自分のポジションは変わりません。閉ざされたコミュニティにいることで、「ぬるま湯」につかり続けポンコツ社員になってしまうことも考えられます。

例えば、世の中にどんな変化が起きているのか?仕事のテクノロジーはどのように進歩しているのか?という時代の流れに気付けなくなります

あるプログラマーが、2019年に新卒で小さなソフトウェアの開発会社に入社しました。その会社は、零細企業で社員の顔ぶれがほとんど変わりません。彼は会社の中でプログラミングが得意な方だったので、高い地位を得ていました。

2021年度になり、中学校でプログラミングが必修科目になりました。その生徒たちは、2030年ごろから社会人になります。プログラマーは安定顧客を抱えており、景気を気にする必要がないためニュースを見ず、そのことを知りませんでした

やがて、ソフトウェア会社が倒産の危機に瀕し、他の会社に転職を余儀なくされました。

ところが、転職した直後に気付きます。子どもの頃からプログラミングに慣れ親しんだ若手たちがゴロゴロいることに。前の会社では若手だったこともあり、プログラマーは仕事ができる社員の一人でした。

しかし、一つの会社に閉じこもっていたことで、プログラミングのレベルが劇的に上がっていたことに気が付かず、いつの間にか仕事のできない側になってしまっていたのです。

周囲にいるポンコツ社員にはどう接するか

一方で、ポンコツ社員が周りにいる場合はどう接すればいいでしょうか?上手く付き合っていかなければ、自分の仕事までうまく進まなくなってしまいます。

メモを取る時間を与える

簡単な指示でも、メモを取る時間を与えましょう。特に、口頭で2,3回教えていることを覚えてくれない場合は、それ以上口で教えても改善はされないでしょう。

メモを取らせれば、ある程度はマシになってくれるはずです。

ポンコツでもわかる資料を作る

口頭でもダメ、メモを取らせてもダメという場合は、多少手間ですがポンコツ社員でもわかる資料を作りましょう。コツは「読んでわかる」ではなく「見るだけでわかる」が理想です。

資料を一度作ってしまえば、新人が入社した場合の教育資料としても使えますので、一石二鳥です。

足りないところを論理的に指摘する

ただ責めるのではなく、どこが不足しているのかを具体的に伝えましょう。

「この仕事は覚えることが多いから、メモを取らないと絶対に覚えられない」

「この仕事はあなたに権限を持たせているから、あなたが最後までやらないと」

イライラするかもしれませんが、感情に任せるのではなく端的に、論理的にを心がけましょう。

上司にそれとなく報告しておく

ポンコツ社員に改善が見られなさそうな場合は、早い段階で上司に報告しておきましょう。上司にマークしてもらうことで、問題が起きたときにフォローしてもらいやすくなります。

最後まで責任を持たせる

例えば、もしあなたが「自分がやった方が速い!」と考えて、ポンコツ社員から仕事を引き上げてしまうと、その社員は改善しようとしません。喉元過ぎれば熱さを忘れるからです。

「この仕事を任せるけど、クレームが来たらあなたが対処してくださいね」

経験則ですが、最後のクロージングまでやらせないと、ポンコツ社員は逃げ道を作ります。自分ごととして考えてもらうように、仕事を采配するのです。

30代でポンコツ社員を卒業する方法

危機感を持つ

「もしも」を考えて自分に発破を掛けます。将来どのようなことが起こるか?を考え、変わらなければならないという危機感を持ちましょう。

「このままの状態で10年経つと、自分はどのような状況に置かれているか?」

「この会社がもし潰れたとき、自分にはどのような選択肢があるか?」

仕事の目的を明確にする

なぜこの仕事をしているのか?という自分にとっての仕事の意義を再確認します。目標が明確であればあるほど、自然と仕事への姿勢も真剣になっていきます。

「遊ぶお金を稼ぐため」「家族を養うため」「将来の自分に楽をさせるため」

上司、同僚と今以上にコミュニケーションを取る

今まで以上のコミュニケーションを取ることで、「こいつやっと頑張る気になったか」という印象を持たれます。もし、仕事で上手くいかなくても、飲み会などで良い関係を築いていれば、味方になってくれる可能性があります。

プライドを捨てる

ポンコツ社員から本気で抜け出したいなら。30代でプライドを捨てましょう。学ぶ姿勢を持ち、他者の意見と指導を素直に受け入れることが成長への近道です。

まあ、それが一番難しいのですが…

プライドを捨てられれば、間違いなくポンコツ社員から抜け出せます

30代はキャリアの分岐点

要約

・30代ポンコツ社員の特徴

ポンコツ社員は抜け出せる

・周りに30代ポンコツ社員がいたときの対処法

30代はキャリアにおいて重要な分岐点です。この時期にどう行動するかで、今後の人生が180度変わると言っても過言ではないでしょう。

30代からポンコツ社員からの卒業は可能です。まずは自分の状況を見つめ直し、受け入れて、そこから何ができるか?を考えてみましょう。