メールで誘いや提案を受けたとき断りたいけど、その後のこと考えて無理して相手に合わせちゃうことありますよね。
でも、時には断る方がいい場合もあります。断ることは相手をガッカリさせるかもしれませんが、こちらにはこちらの都合や理由があるんですから。断るときは、はっきりと断るべきです。
断ったから悪い、というわけではありません。重要なのは断り方です。断り方によって相手に嫌な思いをさせるか、今後も良好な関係を続けられるかが決まります。そのために、やんわりと断るメールを書くための方法と例文をお教えします!
・なぜやんわり断ることが重要なのか
・お断りメールの構成と便利なワード
・やんわり断るための注意点
・やんわり断るメールの例文
なぜやんわり断るべきなのか?
ビジネスシーンでは、依頼や誘いを断らなければならない場面に直面します。しかし、断り方に気を付けないと、相手の気持ちを傷つけたり今後の関係に悪影響を与える可能性があります。そこで「やんわり断る」ことが重要となるのです。
キャパオーバーになる場合があるから
すべての依頼や誘いを引き受けていたら、いつか自分のキャパシティを超えてしまいます。適度に断ることにより自分のスケジュールを乱されず、受け持つ業務量や精神のバランスを保つことができます。
要求がエスカレートする可能性があるから
一度引き受けてしまうと相手の要求がエスカレートし、頼まれごとや誘いがだんだんと増えていく場合があります。やんわりと慎重に断ることが、過度な依頼に対しての有効な防御策です。
受ける必要のない誘いもあるから
全ての誘いや依頼があなたにとってメリットがあるとは限りません。自分のやりたいことやモチベーション維持を優先するためには、たまに断ることも必要です。
他人へ向けて、必要以上に時間やエネルギーを割く必要性もないので、自分の優先事項に集中したいときはしっかりと断りましょう。
やはり、その後の関係性を保つために、ここでも「やんわり」な対応が求められます。
やんわり断るメールの構成と使えるワード
次に、やんわり断るメールを書く際の基本的な構成と使えるフレーズをご紹介します。断るメールにも、人によってスタイルがあると思いますが、私がスタンダードだと思う構成をご紹介します。
まずは挨拶
↓
本題に触れる
↓
感謝の気持ちを述べる
↓
断る理由を述べる
↓
断りのワードを入れる
↓
謝罪の文言を入れる
↓
フォローや代替案を示す
①まずは挨拶をする
まず、メールの冒頭で相手に対して挨拶をしましょう。礼儀として当然ですが、本題に入る前のクッションとしての役目にもなります。
「いつもお世話になっております。」
「ご連絡ありがとうございます。」
②本題に触れる
次に、相手の依頼や誘いに触れて話の流れを作ります。次に何の話をするのか?という前置きをしましょう。
「○○の件、拝見いたしました。」
「次回のコンペの内容につきまして、確認いたしました。」
「飲み会のお誘いについて…」
③感謝の気持ちを伝える
続いて、誘ってくれたことに対する感謝の気持ちを伝えます。断る前に謝意を伝えることで、誘ってくれた方の顔を立てましょう。
「お誘いいただき、誠にありがとうございます。」
「誘っていただいて、とても光栄に思います。」
「声を掛けていただき、うれしいです!」
④断る理由を伝える
納得感のある理由を述べましょう。この際、不自然な点がなければ嘘でも構いません。どうしても誘いを断らなければいけない内容にすることで、相手に納得してもらいやすくなります。できるだけ具体的な方が、信ぴょう性も増しますので。
「ところが、すでに別の面談の予約が入っているため…」
「しかしながら、A社へ伺い商談する予定が入っているので…」
「しかし、夕方から帰省の準備をするので…」(金曜日に飲みに誘われたとき)
⑤断りのワードを入れる
丁寧にお断りの言葉を添えます。変にクッション表現を挟まずに、「断りたい」「辞退したい」という意図をはっきりと伝えましょう。断りと謝罪の順序は、文脈によっては逆にした方がいいかもしれません。
「(申し訳ございませんが、)本件は辞退として回答いたします。」
「大変恐縮ですが、今回のお誘いはお断りさせていただきたく存じます。」
「(すみませんが)次回の機会に参加させてください。」
⑥謝罪の気持ちを乗せる
誘いを断ることに対してお詫びの気持ちを示します。本当に申し訳ない!!という気持ちを文面に乗せて、150%くらいオーバーに伝えましょう。もちろん、実際に思ってなくてもいいです。
この時、相手の個人名を入れると、ただの断りメールではない特別感を出すことができます。相手と今後もお近づきになりたい場合は、積極的にパーソナライズして書きましょう。
「お力添えできず、大変申し訳ございません。」
「予定を調整することができなくて、申し訳ありません。」
「○○さんのお誘いを断るのは大変心苦しいのですが…」
⑦フォローや代替案を示す
最後に、相手へのフォローや代替案を示すことを忘れないようにしましょう。良好な関係を保つためには、メールの結びの文章は非常に大切です。
相手との関係をより深めたければ、社交辞令だけでなく次の予定をこちらから提案しましょう。
「また次の機会にお願いいたします。」
「次回、ご連絡いただけますと幸いです。」
「今回は参加できませんが、来月ではいかがでしょうか?」
書く時の注意点
やんわり断るときに限らず、断るときには注意点があります。相手の名誉を傷つける表現、失礼な物言いは絶対に避けましょう。相手との関係性にマイナス点を付けることは、デメリットしかないです。
いきなり断りのワードを入れない
「この件はお断りします。」という言葉を突然入れると、相手に拒絶感が伝わってしまいます。クッション表現を挟みながら、徐々に本題に入るのがポイントです。この点は、他のビジネスメールと同じ感覚で良いと思います。
言い訳じみた内容にならないように気を付ける
長々とした言い訳は逆に相手に悪い印象を与えかねません。シンプルかつ誠実な理由を伝えることが大切です。
断るという意図をはっきり伝える
やんわりと言うとはいえ、相手が曖昧に感じるような表現は避けましょう。断るという意思を相手に明確に伝えることが重要です。どっちつかずなあいまいな表現は、やんわりどころか相手を怒らせることになりかねません。
相手の顔を潰す表現は避ける
断る際に、相手のプライドや立場を傷つけないよう注意しましょう。直接すぎる表現をする、遠慮のない本音を書くなどはNGです。特に、相手が役職者の場合は自分の立場が危うくなります。あくまで相手を立てた対応することが重要です。
シーン別 やんわり断るメールの例文
具体的なシーンに応じたやんわり断る例文をいくつかご紹介します。前述した構成と便利ワードを組み合わせて、ぜひ活用してみてください!
同僚への断りメール
「○○さん、こんにちは。お声がけいただきありがとうございます。今回のお誘い、非常に嬉しく思いますが、既に客先訪問の予定が入っており、すみませんがお応えすることができません。次の機会にはぜひご一緒させてくださいね。」
上司への断りメール
「○○部長、お疲れ様です。お声がけいただきました営業同行の件、ぜひご一緒したいのですが、あいにく見積の提出期限が間近に迫っており、今回は見送らせていただけますでしょうか。この締切を過ぎれば比較的落ち着いていますので、来月の2週目ではご都合いかがですか?」
顧客への断りメール
「○○様、平素より大変お世話になっております。この度はお声がけいただき、誠にありがとうございます。恐縮ですが、あいにくその日は、現場に終日立ち会う必要がございまして、対応が難しい状況です。
誠に申し訳ございません。来週であれば今のところ予定は入っておりませんので、来週水曜日か木曜日ではいかがでしょうか。」
取引先への断りメール
「○○様、いつも大変お世話になっております。この度のご提案、大変ありがたく存じます。しかしながら、弊社の社内規則上、本ご提案はお受けすることが難しい状況です。
申し訳ございませんが、今後とも引き続き、よろしくお願い申し上げます。」
上司からの飲み会へ誘われたときの断りメール
「○○課長、いつもお疲れ様です。お誘いいただきありがとうございます!大変残念なのですが、あいにくその日は、以前から予定していた家族との約束があり、今回の飲み会には参加できません。
お声がけいただいたのにも関わらず、お応えできず申し訳ございません。次の機会にはぜひご一緒させていただきたいと思っております。今後ともよろしくお願いします!」
まとめ
・やんわり断ることで、関係性を保つことができる
・断りメールの構成と便利なワードを覚えればいつでも使える
・やんわり断るためにはいくつか注意点がある
やんわり断ることは、ビジネスにおいて良好な関係を保つための重要なスキルです。特に現代はメールでのコミュニケーションが多いので、適切な言葉選びが非常に重要です。
丁寧に文章を書くことを心がけることで、相手との信頼関係を損なうことなく、やんわりと、しっかりと断ることができます。
ぜひ活用してみてくださいね!