残業しないと稼げないけど、残業ありきの生活をもうやめたい!って思っていませんか?
結論として、残業しないと稼げない働き方はおかしいです。
・残業せずに切り上げて、副業を始めるのがオススメ
・基本給の高い会社を探して転職することもできる
・もし上司の年収が高いのなら、昇進を狙うのもあり
今の時代、一つの会社で長く勤めることが正しいという価値観は完全に崩れています。
もし、あなたが残業しないと稼げない会社にお勤めなのであれば、若いうちから対策をしておかないと、選択肢が減っていることに気づかずに、あっという間に年齢を重ねてしまいます。
Contents
結論 「残業しないと稼げないのはおかしい。」
理由1:週40時間労働の前提が崩れている
法定労働時間は、労働基準法によって「1日8時間、週40時間まで」と定められています。しかし、残業をしないと生活できないという現実が、多くの職場で見られるようです。
残業をすることでさらに稼げるようになるなら、正当性があるかもしれません。しかし、残業しないと人並みの給料を得られないという、残業を前提とした給与制度はおかしいです。
理由2:経営の怠慢のツケを従業員に払わせている
企業が経営の怠慢のツケを従業員に押し付けているとも言えます。
例えば、私のいた会社では中目黒の一等地にオフィスを構えておりました。芸能人が多く住むアトラスタワー(タワマン)から徒歩1分。月の賃料は90万円超えです。
しかし、業務上立地はあまり関係なく、別に中目黒にオフィスを構える必要はありません。ただ、社長が中目黒の近くに住んでおり、その場所が気に入っているからという理由です。
都心から外れた場所でオフィスを探せば、半額以下で借りられる場所は山ほどあります。そんな場所で高い賃料を払っているのに、月10時間以上の残業申請を認めない。それ以上働くならサビ残。という会社でした。
こんな風に、経営者の怠慢のツケを従業員に押し付けている会社でした。あなたの会社はどうですか?
少ない残業時間で利益を上げている企業も少なくない
残業しないと稼げないという会社がある一方で、少ない残業時間でしっかり利益を上げている企業も多く存在しています。「残業しないと稼げない」という状況は、企業の経営体制や業界の特徴が原因にあります。
もし、稼ぐこと自体難しい業界にいるのであれば、異業種への転職を考えてもいいかもしれません。年収が低くなりがちな代表的な職業、職種は下記のとおりです。
・介護、保育などのエッセンシャルワーカー
・一般事務など専門性のない仕事
・梱包、運搬などの単純作業
「残業しないと稼げないのはおかしい!」具体的な問題点3つ
1. 生産性が上がらない
長時間労働が常態化することにより、慢性的な疲労が溜まります。加えて、定時に仕事を終わらせようという意識がなくなることで、生産性が低下します。
内閣府:「令和4年度 年次経済財政報告」第2-1-3図 実質GDP成長率の要因分解(就業者数・労働時間・労働生産性)
図表の通り、一人当たり労働時間の減少と労働生産性の向上は比例しています。労働時間が増えれば仕事(生産)量も増えると思っている人もいますが、生産性は労働時間と効率の掛け算です。生産性の低下が労働時間増加の効果を打ち消す場合もあります。
2. モチベーションが低下する
残業が常態化すると、従業員のモチベーションが下がります。残業が終わって夜遅くに帰り、夜食を食べてすぐに寝る生活。プライベートの時間も減りますし、何より疲労が溜まります。
そんな環境で働いていれば仕事への不満も溜まり続け、仕事をやりたくなってしまいますよね。長時間残業が続いて、「何のために働いているのか?」って思ったことありませんか?
3. 家庭などの事情で残業できない人が排除される
例えば、親の介護や子供の世話などで残業ができない方もいます。残業しないと稼げないような、長時間労働が前提となっている会社は、残業できない人がそもそも働けません。
いくら定時内で仕事を終わらせる能力があっても、そのような会社は基本給が低いので生活の維持は難しいです。つまり、優秀な労働力であっても長時間労働ができないという理由だけで、市場から排除されるということになります。
日本人の労働時間は数十年間減少し続けているというデータがあります。しかし、実はフルタイム労働者の労働時間は全くと言っていいほど減っていません。正規雇用の長時間労働を前提とした労働環境は、今の日本でも健在です。
参考:『残業学 明日からどう働くか、どう働いてもらうのか?』 (光文社新書)中原淳、2018年
「残業しないと稼げない」状況の解決策と注意点
1. 残業せず切り上げて副業を始める!
残業しないと稼げないなら、稼ぐ気がないなら残業しなくてもいいということになりますよね?自分の時間を作って副業を始めれば、今の会社へ依存しなくて済むようになるかもしれません。
もちろん、会社からの評価が悪くなる場合もあります。今の会社に勤め続けたいと思うなら、昇進などで手取りを増やせばいいですし、勤める気がなければ気にする必要はありません。
しかし、副業と言ってもアルバイトは勧めません。結局時間の切り売りなので、やっていることは変わらないからです。
個人的には、まずは場所と時間を選ばずにできる副業がいいと思います。理由は、仕事終わりから寝るまでの数時間で手軽に始められるからです。
・せどり(メルカリ物販など)
・ブログ(アフィリエイト収入)
・オンライン家庭教師
スキルを磨いて収入の柱を増やすことで、残業に頼らない働き方を実現できます。
2. 残業が少なくて手取りが多い会社に転職する
残業を前提としない会社を探し転職することも、一つの手です。もし本気で残業の少ない会社に転職するときは、基本給にこだわりましょう。賞与の割合が大きすぎる会社(年収の1/3以上)はリスクが高いので、絶対にNGです。
また、本当に残業がないかは、あらゆる方法で確認してください。求人情報には嘘に近い情報が載っている可能性があります。
私がいた会社は、当初「残業ゼロ」をうたっておりました。しかし、実態は「入社6か月までは残業ゼロ」という条件であり、サービス残業は黙認状態… 実際に上司は実際夜10時~11時まで毎日残業をしていました。
何がミスかというと、「本当に定時後1-2時間以内に電気が消えているか?」の確認を怠ったことでした。役職者なら多少残業はしているでしょうが、本当に残業が少ないorなければ夜10時まで電気がついていることはあり得ません。
残業をしたくないなら、絶対に現地に赴いて消灯時間を確認するべきだと思います。
3. 昇進して給与アップを目指す
現職で昇進を狙うのも、場合によっては効果的です。役職に就くことで、残業に依存しなくても生活できる給与を得られる可能性があります。
上司や役員の年収をそれとなく聞き出したり、モデル年収を人事に聞いたりして、昇進後の年収を計算してみましょう。もし、昇進することで、大きな昇給が見込めるなら現状のままでもいいかもしれません。
なぜ「残業しないと稼げない」のか?
1. 若い世代は手取りが少ない
若手社員は基本給が低いため、残業をしなければ生活が難しいという現実が存在します。また、経験やスキルも未熟なため、ボーナスも低くなりがちです。
2. 会社自体の利益率が低い
企業の利益率が低い場合、コスト削減の考えが従業員の賃金にまで反映され、基本給が低くなることも考えられます。
3. 長時間労働が評価される
残業が多いほど頑張っていると評価される風土があると、残業をせずに効率的に仕事を回したとしても、評価されにくくなります。
4. 無駄な業務が多い
不要な業務や会議、ルールが多いことも、生産性を上げられない原因になり得ます。例えばあなたの会社で、前例の踏襲ばかりで、やらなくていい仕事をやめられない風土はありませんか?
無駄な会議、報告書、稟議書など思い当たることは多いのではないでしょうか…?
5. 業務改善の優先度が低い
今までそれなりにうまく行っていた方法を変えることができず、ずっと同じやり方を繰り返しているケースも多いと思います。前例の踏襲をどこかでやめなければ、業務の改善は難しいでしょう。
・既存のやり方を変えることが不安
・特に困っていない(と感じている)のでやり方を変えない
・過去にうまく行っていたという成功体験がある
まとめ:残業しないと稼げないのはおかしい!
・残業せずに切り上げて、副業を始めるのがオススメ
・基本給の高い会社を探して転職することもできる
・もし上司の年収が高いのなら、昇進を狙うのもあり
「残業しないと稼げない」という働き方は、決して持続可能な働き方ではありません。むしろ、生産性が低いことを自ら証明し、自分の市場価値をおとしめる働き方です。
これからの日本は、ますます長時間労働に依存しない働き方が求められます。副業や転職、キャリアアップなど、さまざまな方法を活用して、10年後の自分から「あの時行動してくれてありがとう!」って言われるような選択をしたいですね!