施工管理、いわゆる現場監督は年収が高いことで知られています。それが、勝ち組と言われる理由の一つです。
・残業代とボーナスで大きく稼げる
・深夜残業が多いため割増賃金が多くもらえる
・非常に複雑なスキルが要されるので食いっぱぐれがない
私は新卒で施工管理をやっていましたが、1年目で既に年収500万円ありました。
この記事では、施工管理職に転職し年収を大きく上げる方法をご紹介します。
Contents
勝ち組になって得られるもの(富、名声、力)
一言に勝ち組と言っても、具体的にどのような状況が「勝ち」と言えるのでしょうか?
わかりやすいのは、富(お金)、名声(社会的ステータス)、力(権力)の3つです。
それらは全て、現場監督を極めることで手に入ります。
高級車に気軽に乗れる、20代で家を建てられる(富)
まず、一番わかりやすいのが富(お金)です。
現場監督で若いうちから経験を積んでいけば、30代後半で年収1000万円に届くことも夢ではありません。
例えば、年収が1000万円あればいろいろな贅沢ができます。
・アルファードを一括現金で買う
・都内に家を建てる
・値段を気にせず外食できる
・毎年海外旅行に行ける
といったことが可能になるのです。
婚活市場での大きな武器になる(名声)
年収1000万円あれば、婚活市場においてステータスで負けることはありません。
100人の参加者がいれば、そのうちの上位5人になれるからです。
国税庁で行われた「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、2021年時点で給与所得を得ている人のうち、年収1,000万円を超えている人の割合はわずか4.9%という結果がでています。
単純に、全ライバルのうち95%に年収面で大きな差をつけられるのです。
自分が選ぶ側になるということを想像してみてください。これぞ「勝ち組」と言えませんか?
数十人の職人に指示を出すことができる(力)
現場監督は、大きな工事の責任者になれば何十人という人数を従わせることができます。
例えば、プラントの場合、定期補修という1~2週間で夜通し進める工事があるからです。短期間で一気に工事を進めるため、一時的に100人近い人数の指揮を取る場面も出てきます。
もちろん、ただ指示を出すだけでなく、職人さんの意見もきちんと聞く必要があります。お互いに気持ちよく現場を進められるよう、調整することが不可欠です。
しかし、大規模な現場を自分の裁量で裁くことは、大きな自信になります。所長レベルになれば、協力(下請)会社の社長や職人さんから嫌と言うほど接待を受けられます。
現場の仲間を従えて、料亭や夜の街へ繰り出していく…
キャバクラに行けば、自分を主役に引き立ててくれる…
かなり努力が必要ですが、現場監督は経験を積むほど権力を掴むことができるのです。
現場監督の勝ち組
年収
国税庁の調査によると、20代後半~30代前半の建設業の平均給与は450万円前後となっています。
建設業
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第12表 業種別及び年齢階層別の給与所得者数・給与額
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年齢 | 20~24 | 25~29 | 30~34 | |
平均給与 | \3,550,000 | \4,363,000 | \4,667,000 |
出典:国税庁、 2022年
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2022/pdf/12.pdf
この数値はあくまで平均です。私は新卒で施工管理職に配属され、2年目(24歳時)の年収は500万円を超えていました。
私の友人はW大学院を卒業後ゼネコンのT建設に入社しましたが、29歳ですでに年収1000万円を超えていたそうです。
ネームバリュー
建設業には、スーパーゼネコンといった名立たる企業が何社もあります。そこに入社できれば、年収ももちろんですが、圧倒的ネームバリューを得ることができます。
大林組
鹿島建設
清水建設
大成建設
竹中工務店
長谷工コーポレーション
入社難易度が高い企業ばかりですが、もし転職できれば「勝ち組」といえるのではないでしょうか。
役職
もしあなたがアラサーであれば、課長や部長などの役職はまだ先かもしれません。しかし、もしゼネコンに入社した場合、順調に昇進できれば役職が与えられます。
大企業の管理職のステータスを持っている人はかなり希少ではないでしょうか?「俺はゼネコンで課長やってて年収1000万超えてるんだ」と言われたら、誰でも驚きますよね!
年収1000万円超え×ゼネコン管理職のステータスは憧れられますよ…!
未経験から現場監督として勝ち組になる方法2選
未経験から施工管理で勝ち組になるためには、ゼネコンに入社するのが一番です。しかし、難易度が非常に高いため、じっくりと戦略を考えていきましょう。
まずサブコンで経験を積む
まず、比較的入社難易度の低いサブコンで施工管理の経験と実績を積み上げる方法があります。サブコンとはサブコントラクターの略で、ゼネコンなどの建設業者から業務を請け負う業者のことです。
いきなりゼネコンに入社するのは難易度が高いため、サブコンで工事のイロハを叩き込まれてからゼネコンを志望する方が、圧倒的に可能性が上がります。サブコンであれば、施工管理職は未経験歓迎の会社はゼネコンほどは少なくありません。
しかし、3次請け、4次請け等の会社から探すのはNGです。下層に行くほど年収や労働環境が劣悪になる傾向にあります。ゼネコンか発注者から直で仕事を受けている会社にするべきです。
各会社HPの取引先のページから調べることができるので、ゼネコンの会社名がいくつも乗っているような会社を探しましょう。
派遣、契約社員から始める
未経験でいきなりゼネコンに正社員採用されるのは難易度が高いので、ゼネコンへ社員を派遣している派遣会社に登録するのも手です。派遣先の会社で人間関係を作り、立場のある人から声が掛かって引き抜きということもあり得ます。
また、契約社員から始める場合、正社員登用の制度が整っている企業がありますので、非正規から正社員へキャリアアップできる道も残されているのです。
Q. 契約期間の延長や正社員への登用はありますか?
A. 最長1年間の有期雇用契約ですが、契約満了時の業務量・勤務成績などによって契約を更新する場合があります(最長5年)。また、会社が定める公的資格(一級建築士・一級施工管理技士など)を取得し、社内の登用試験に合格した場合は、正社員(総合職または専任職)に登用されることがあります。
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現場監督に求められる心構えとスキル
コミュニケーション能力
仕事柄、必ず求められるのはコミュニケーション能力です。コミュニケーションが取れないと話になりません。いろいろな立場の人たちの間に立つ必要があります。
・発注元
・同業他社
・職人、作業員
強靭なメンタル
現場監督は高収入の夢がありますが、反面非常にストレスが掛かる職種です。現場は気性の荒い人が多く、労働時間が長いためそれに耐えうるメンタルを持つことが求められます。
・長時間労働
・休日出勤
・各種ハラスメント
・罵倒、罵声
もし、耐えられそうにないと思ったら、自分の目的を見つめ直してみましょう。「なぜ自分は勝ち組になりたいのか?」「なぜ年収1000万なのか?」
あなたの中で確固たる理由はあるでしょうか?目的が定まっていれば突き進んでも問題ないかもしれません。しかし、曖昧な覚悟で現場監督のストレスに耐えることは難しいと思います。
基礎知識の習得
現場監督は、実際に現場で作業内容を体験しないとわからないことばかりです。最低限、次のことは一番初めに覚えることをおすすめします。
・道具の名前
・作業の名前
ネットである程度は拾えるので、実際にこの業界に足を踏み入れてから、現場の知識と一緒に身に着けて行くのがといいと思います。
現場経験の積み重ね
とにかく未経験の場合は、経験を積みまくることが必要です。先に業界に入った人に3年で並ぶくらいの覚悟で、がむしゃらに仕事を拾いまくりましょう。
現場監督の具体的な仕事内容はネットでほとんど拾えません。積極的に責任あるタスクを任せてもらえるように、前向きな姿勢で仕事に取り組むことが大切です。
各種資格の取得、技能講習の受講
一言に現場監督と言っても、建設やプラントなど現場が違えば必要な資格は異なります。これは、実際にどんな現場に配属されるかで種類や優先順位が変わってきますので、必要に応じて取ればいいと思います。
「~作業主任者」などの技能講習は、受ければ合格するような試験ですが、「建築施工管理技士」などの資格は実務経験が求められるため、急いで取れるものではありません。
人脈作り
現場では自然に人間関係が広がっていくので、キャリアを広げることに大いに役立てましょう。
・同僚、上司
・元請け
・同業他社
・発注者
・職人
特に派遣、契約社員から正社員にキャリアアップしようと思っているときには、必ず意識的に人脈を繋げましょう。いつ、誰が自分の仕事ぶりを見ているのかわかりませんので、人脈を広げていれば思わぬところで声が掛かるかもしれません!
何にしてもまず仕事を楽しむこと!
私が見た現場監督で5年10年続いている人は、大抵仕事のどこかに楽しみを見つけています。
・人とのコミュニケーション
・工事をコントロールすることの達成感
・仕事が終わってからの飲み
・週末の夜の街
単にメンタルが強いだけでは、最大限のパフォーマンスを発揮することはできません。仕事の楽しみを見つけストレスを減らし、情熱を持続させることが求められます。
引き換えに失うもの
年収1000万円を達成することで得られるメリットは多いですが、その一方で代償やリスクを払う必要があります。
ワークライフバランス
2024年に建設業でも残業規制が始まりましたが、それでも長時間労働を強いられるのが現場監督です。年収の内訳に残業代が多く占めることもあり、多くの時間を仕事に費やす必要です。
その結果、家族や友人との時間、趣味の時間は確実に減るでしょう。現場監督で働く場合、真っ先に犠牲にしなければならない項目です。
ストレスの増加
現場監督は、安全と工期を最優先に管理しなければならない職業です。自分の管轄内で労働災害を起こしてしまった場合や、工期の遅延で他社に損害を発生させてしまった場合。上司だけでなく方々から責められることになります。
トラブル発生時は心中穏やかな時間はないに等しいですので、相応の覚悟が必要です。
健康
長時間労働やストレスが、睡眠不足や慢性的な疲労につながります。仕事が忙しすぎて、運動や食生活に気を遣う時間がなくなることも。
私がいた現場では、50代の男性監督がある日無断欠勤したと思いきや、自宅で倒れていたという事件がありました。健康も犠牲になる職業であることは覚えておいた方がいいと思います。
人間関係の変化
仕事優先の生活が続くことで、友人との関係が疎遠になることがあります。友人からの誘いを断ることが、休日出勤や長時間労働で必然的に多くなり、次第に誘われなくなる可能性があります。
税金と社会保険料の負担増
年収が上がるにつれて所得税や社会保険料の負担が増え、手取りが思ったほど増えない場合があります。
年収1,000万円の手取りは700万~780万円程度
年収1,000万円だったとしても、独身か家庭があるかによって、生活レベルは変わります。年収1,000万円の場合、社会保険料や税金を差し引いた手取りは、700万~780万円程度です。手取りは所得税の税率や保険料率、扶養家族の有無などによって変わるため、年収から正確な手取りを簡単に計算することは難しく、あくまで目安だと考えてください。
年収維持のプレッシャー
高収入を維持するために、自分の時間と健康を削り続ける必要があります。もし、それに耐えられなくなった場合、転職が選択肢に入ると思いますが、
「収入を維持できる会社に転職できるのか…?」「今の生活レベルを維持するには働き続けるしかない!」
という、一度上げた年収が失われるかもしれないという不安から、そのまま働き続ける選択を強いられるかもしれません。あなたの中で何が一番大切かという価値観を、ブレさせず持ち続けることが大切です。
まとめ
⇒施工管理で年収1000万は可能
⇒そのためには戦略が必要
⇒しかし、何かを犠牲にする必要がある。
勝ち組を目指すことは重要ですが、自分の優先順位を考え失いたくないものを守りながらキャリアを築くことも同じくらい大切です。
その上で勝ち組を目指そうと思うなら、あなたの中に確固たる意志があるのだと思います。ぜひチャレンジしてみましょう!