リファラル採用を受けようと思っている方。落ちたらもちろん気まずいですよね?知人の紹介だから、普通に受ければいいんだろうな~と思っている方もいると思います。
でも、リファラル採用は普通に落ちます。縁故採用と違い、紹介者の裁量で入社させる制度ではないからです。
縁故採用との違いを理解しておかないとやばいです。たとえ知人の紹介でも、一般選考と同じ感覚で受けましょう。でないと非常に気まずい思いをします。
私もリファラルに近い形で応募したことがありますが、一次面接で落ちました。一般選考と同じように入念に準備しましたが、それでも落ちるときは落ちます。
しかし、リファラル採用は一般選考に比べて有利な部分はあります。ここでは、リファラル採用の解説と、メリットデメリットを見ていきましょう
リファラル採用とは?

リファラル採用の定義
リファラル採用とは、社員が信頼する知人や友人を会社に紹介することで人材を採用する仕組みです。
この方法では、社員が応募者の特性や働き方を理解しているため、ミスマッチのリスクを減らせるメリットがあります。
一般的な採用と違い、応募者の経歴や人となりがある程度わかった状態での選考となるため、質の高い採用が可能です。
縁故採用との違い
リファラル採用と似た採用方法に縁故採用がありますが、両者には明確な違いがあります。
・リファラルは紹介者に権力がない
・縁故は紹介者の地位が高い
リファラル採用では、紹介者に特別な権力や影響力はありません。紹介者は、あくまで応募者と企業の関係をつなぐ役割を果たすだけです。選考が完全に免除されるケースはありません。
一方、縁故採用では、紹介者が企業内で高い地位を持つ場合が多く、選考を受けずにそのまま入社するケースがあります。
社員の紹介だからと言って油断してはならない理由の一つがこれです。リファラル採用は普通に落ちる制度です。知らないと油断してしまうのでやばいです。
リファラル採用のメリット

一般応募と比べ通過率、合格率が高い
選考の通過率や最終的な合格率が、一般応募と比べて高くなることが多いです。とある転職エージェントの調べでは、一般選考に比べ通過率は1.5倍から3倍とのことです。
リファラル採用では、紹介者が応募者のスキルや特性を事前に把握しているため、マッチした人材が推薦されるからです。
企業側としても信頼できる情報に基づいて採用判断を行えるため、成功率が向上します。
非公開の求人に応募できる
リファラル採用では、一般には公開されていない求人に応募できることがあります。
ポジションや会社の規模によっては、外部の人をあまり入れたくないという会社もあります。そのような企業では求人を公開せず、社員の紹介で信頼できる人を優先的に採用するといったケースがあります。
知人の会社がリファラル採用を行っていた時、求職者は通常の求人サイトやエージェントでは公開されないポジションに応募するチャンスを得ることができます。
この点は、リファラル採用の大きな魅力の一つです。
場合によっては書類選考が免除される
リファラル採用では、紹介者の推薦があることで書類選考が免除されるケースがあります。
企業が紹介者からある程度情報を入手しているため、足切りする必要がないからです。
書類選考の省略は、求職者にとっても企業にとっても時間や労力の節約につながります。
ミスマッチが起こりにくい
リファラル採用では、一般選考と比べ会社と応募者のミスマッチが起こりにくいです。紹介者が応募者の人柄やスキルを理解しているからです。
また、応募者も紹介者から、会社と募集職種の情報を得ることができます。
一般選考のように、『入社してみたら実態が違った』といったようなことは起こりにくいと言えます。
知人がいるので心強い
知人から情報を多く入手することができるため、選考の際に心強く感じる場合もあるでしょう。
また、リファラル採用で入社した場合、職場環境に馴染みやすくなります。すでに知っている人が社内にいるため、わからないことを気軽に聞くことができます。
この点も、一般選考と比べたときの大きなメリットです。
リファラル採用の「気まずい」問題

リファラル採用で落ちた場合
関係企業の場合、会社間の関係が悪くなる
取引先企業のリファラル採用に応募して落ちた場合、企業間の関係に影響を及ぼす可能性があります。
自分の立場が応募先の顧客である場合、選考した会社は顧客の従業員を落としたことになります。
感情的な面かもしれませんが、わだかまりは残ると思います。
紹介者と気まずくなる
リファラル採用の応募先の選考に落ちた場合、紹介者との関係がぎくしゃくすることがあります。
・紹介者が応募者に申し訳なさを感じる
・応募者が紹介者に逆恨みをする
ヤフー知恵袋では、紹介者と音信不通になったという投稿さえありました。
気まずくならないためにも、リファラル採用に応募する際は落ちたときのことも考えておくべきだと思います。
リファラル採用で合格した場合
年収などの条件を自分で交渉する必要がある
リファラル採用で合格した場合、年収や待遇を自身で交渉しなければなりません。
転職エージェントを使った応募の場合、交渉をエージェントが行ってくれます。しかし、リファラル採用は条件面の交渉をしてくれる人がいません。
紹介者はあくまで、選考のチャンスを提供してくれるだけです。
会社を辞めにくくなる
リファラル採用を通じて入社した場合、辞めたくなっても退職しにくくなる懸念があります。短期離職をしてしまえば、紹介者の顔を潰すことに繋がるからです。
もし、短期離職をしてしまえば紹介者の立場が悪くなります。何より応募者と気まずくなってしまいます。
その後の人間関係のことを考えると、リファラル採用で入社した会社は辞めにくいです。
紹介者に気を遣ってしまう
入社後、紹介者が同じ職場にいる場合、気を遣って仕事がやりにくくなることも考えられます。もしかしたら、紹介者が上司の立場になるかもしれません。それって結構気まずいですよね。
また、友人知人として良い関係を保ってきたのに、同じ職場で働くことで関係性が変わる可能性もあります。
リファラル採用に応募する際は、入社した後のことも考えておかないと、後々気まずい思いをします。
紹介者と応募者に待遇格差が発生する
リファラル採用で入社した応募者と紹介者に、待遇格差が発生する可能性があります。
紹介者は、応募者を紹介できるほど会社に貢献してきた人です。むしろ、待遇格差はあってあたりまえかもしれません。
もし、待遇格差があることを知ってしまった場合、非常に気まずいし不公平感を感じるかもしれませんよね。
期待しすぎると後悔する
応募先の会社に期待しすぎると、入社したときに後悔するかもしれません。
リファラル採用に応募するからには、紹介者から応募先の企業の良いところをたくさん聞いていると思います。
しかし、当然良くない面もあるはずです。実際の職場が自分のイメージと異なった場合、後悔や不満を感じることは想像に難くありません。
こうした事態を防ぐためにも、期待値を上げ過ぎないことが大切です。
リファラル採用で落ちないために

採用基準は一般選考と同じであると考える
採用基準は一般選考と同じであると考えましょう。リファラル採用は確かに応募者に有利ですが、特別扱いされるわけではないからです。
面接免除のような優遇を受けていない限り、一般選考と同様に厳しい査定があると考えられます。紹介があったとしても、選考を突破するための努力は欠かせません。
優遇されていたらラッキーくらいな心構えで臨みましょう。油断で落ちるのはもったいないです。
志望動機を明確にする
紹介があるからといって、志望動機が曖昧では落とされる可能性が高くなります。
一般選考と同じように、なぜその企業で働きたいのか、どのような価値を提供できるのかを具体的に伝えられるように準備しましょう。
紹介者に企業が求める人材像を聞いて、自分の経験やスキルを整理して臨みましょう。せっかくの紹介者を利用しない手はありません。
紹介者の話を鵜呑みにしない
紹介者の意見や情報は貴重ですが、すべてを鵜呑みにするべきではありません。紹介者の主観である可能性がゼロではないからです。
「あなたなら受かると思いますよ」⇒企業目線では違うかもしれない
「面接では普通に受け答えできれば大丈夫!」⇒その人目線ではそうだっただけ
「福利厚生すごくいいですよ!」⇒応募者の属性によっては変わる可能性がある
紹介者から得られる情報は貴重ですが、100%正しいとは限りません。自分自身でも情報を確認しましょう。もし鵜呑みにすれば油断してしまい、受かるはずの面接で落ちる可能性もあります。
鵜呑みはやばいです。
配属先の社員に会わせてもらう
可能であれば、配属予定の部署の社員に会わせてもらい、職場の雰囲気や具体的な業務内容を聞いてみましょう。
より具体的に、自分がその環境で働く姿をイメージすることができます。また、その際に得た情報をもとに、面接での逆質問を準備することもできます。
自分の働く姿をイメージする
その企業で自分がどのように働き、貢献できるかを具体的に考えておきましょう。明確にイメージすることが、志望動機にもつながります。
また面接では、企業が求める能力や価値観に、どれだけ合致しているのかを伝える必要があります。
実際に自分が働く姿がイメージできていれば、説得力のある回答が可能です。
企業研究を欠かさず行う
リファラル採用でも企業研究は欠かせません。応募先の企業のことを知らなければ、志望度が弱いと見られかねないからです。
・企業理念
・応募するポジションの業務内容、1日のスケジュール
・その企業ならではの取り組み
・競合他社との違い
企業の事業内容やビジョン、競合他社との違いなどを調べたうえで面接に臨みましょう。
もし油断して企業研究を怠れば落ちる原因となります。
逆質問を事前に用意しておく
面接の最後に行われる逆質問は、事前にいくつか考えておきましょう。企業への興味をアピールする絶好の機会です。
リファラルではありませんが、私も逆質問によって志望度を伝えることで面接を通過した経験があります。
質問の多さや深さは、企業への興味とイコールです。面接官に好印象を与えることができます。
リファラル採用で落ちる原因

志望動機が弱くて落ちる
志望動機が弱ければ、不採用となる可能性が上がります。リファラル採用は社員の紹介だからといって、必ず合格するわけではありません。
会社に貢献する意欲が低いと見られたら、普通に落とされます。
応募者は紹介者の推薦だけに頼らず、応募者自身の志望理由をしっかりと説明する準備が必要です。縁故採用と違うことを認識しておかないと、やばい結果になります。
油断による準備不足で落ちる
油断による準備不足により選考で落とされることも考えられます。
・履歴書、職務経歴書をいい加減に作ってしまう
・面接練習をしておらず、うまく話せない
・志望動機と転職理由に一貫性がない
社員からの紹介があることで安心感を持ちすぎて、油断してはいけません。リファラル採用は有利ではありますが絶対ではないからです。
一般選考と同じ準備をしても落ちる可能性があります。油断すると本当にやばいです。
条件が折り合わなくて落ちる
給与などの条件面で希望が一致しない場合、不採用となることがあります。
リファラル採用では、紹介者を通じてある程度条件をすり合わせることが可能ですが、給与面などの待遇は人事と確認する必要があります。
受かるものだと思い込んで、過度な条件を要求すれば落ちる可能性があります。
企業が希望する人材と異なるので落ちる
たとえ紹介でも、企業が求める能力や価値観が応募者と合わない場合、採用されないことがあります。
面接でうまく受け答えできていたのに落ちるというケースは、この理由が多いのではないでしょうか。
「確かにいい人材だけど、うちには合わないなぁ…」
この理由で落ちるのは仕方がないです。確かに、多少は企業の欲しがる人物像に合わせる必要はあります。しかし、偽りすぎては入社してからミスマッチが発生します。
気を切り替えて、今の会社で頑張るか他の企業に応募するか考え始めましょう。
まとめ:リファラル採用といえど、油断してはならない

リファラル採用といえど絶対に通るわけではありません。多少有利になるくらいで、選考プロセスは一般選考と同じことが多いようです。
もし落ちてしまえば、紹介者と応募者の間で気まずい思いをするかもしれません。
落ちて気まずくならないために、油断せず入念に準備しておくことが大切です。