満員電車って本当にストレスが溜まりますよね。変な人がいたり、押し潰されそうになったり、クサい人がいたり…
頭のおかしい人はいっぱいいますし、何より自分自身も頭がおかしくなりそうです。
私も、毎日埼京線で新宿駅を通過していた時期がありましたが、本当に混みすぎて嫌になっていました。
でも、満員電車のストレスには大きく3つ対処法があります。
・電車に乗る時間帯を変える
・会社に近い場所に引っ越す
・家に近い会社に転職をする
時間と場所をずらすことができれば、満員電車に乗らずに通勤することが可能です。
満員電車が発生する時間と区間は決まっているからです。
ここでは、なぜ満員電車に乗ることが頭がおかしいのかと言われる理由と、満員電車に乗らなくて済む方法をご紹介します。
Contents
満員電車が頭おかしいと言われる理由
受けるストレスは戦闘機のパイロット以上
電車通勤をしている人のストレスは、言うまでもなく非常に高いです。戦闘機のパイロットが受けるストレスよりも高いという調査結果が出ているくらいです。
通勤者は戦闘機パイロットが戦闘に参加するときや機動隊員が参加するときよりも大きなストレスを感じる可能性がある。
(Commuters can experience greater stress than fighter pilots going into battle or riot policemen, a new study says.)
BBC 『Commuters ‘suffer extreme stress』
2004年11月30日
ただのストレスではなく、健康を害するレベルの被害です。頭がおかしくなるのも当たり前ですね。
実際に、一部の人において血圧が異常値まで上昇するという調査結果が出ています。
通常、血圧は140/90mmHg以下であれば正常値です。しかし、満員電車のストレスによって170-180mmHgまで上がる可能性があるそうです。
この調査は通勤電車に限ったものではありません。しかし、電車通勤している人が特に強いストレスを受けると述べています。
こんな環境に毎日いたら、頭がおかしくなるどころか健康まで損ないます。
驚異の混雑率
都市部の通勤電車では、一時的に混雑率が200%を超えます。
具体的には「電車に詰め込まれまったく身動きができない状態」になります。
高い混雑率の路線は以下の通りです。
出典:『三大都市圏で輸送人員は微増、東京圏混雑率は横ばい
~都市鉄道の混雑率調査結果を公表(平成30年度実績)~』(一部抜粋)、国土交通省
そして、混雑率の定義を見てみましょう。
[100%]=定員乗車。座席につくか、吊り革につかまるか、ドア付近の柱につかまることができる。
[150%]=肩が触れ合う程度で、新聞は楽に読める。
[180%]=体が触れ合うが、新聞は読める。
[200%]=体が触れ合い、相当な圧迫感がある。しかし、週刊誌なら何とか読める。
[250%]=電車が揺れるたびに、体が斜めになって身動きできない。手も動かせない
出典:『鉄道用語辞典:混雑率』一般社団法人日本民営鉄道協会
毎日、車両が想定している倍の乗客を乗せて運行しているっておかしいですよね。かなり異常です。
150%程度ならまだいいな。と思うかもしれません。しかし、首都圏の電車が遅延すると簡単に250%台に突入します。
強靭なフィジカルをもってしても押しつぶされます。女性はもっと苦しい思いをしています。
通勤時間の異常な長さ
日本人の通勤時間の長さは有名です。2021年の調査によると、全国平均で1時間19分となっています。
通勤・通学時間
全国平均 1時間19分
1位 神奈川県 1時間40分
2位 千葉県、東京都 1時間35分
3位 埼玉県 1時間34分
出典:『令和3年社会生活基本調査』、図6-1 都道府県別通勤・通学の行動者平均時間(2021 年)-平日、総務省統計局
神奈川、千葉、埼玉の場合、往復で約3時間も通勤に費やしているのです(一日の13%!)。
通勤時間が片道30分延びると、往復で1時間。ただ通勤時間が増えるだけでなく、同時に家で休める時間も減っていることになります。
満員電車に毎日乗ることでストレスが積み重なり、本当に頭がおかしくなります。
満員電車はなぜストレスなのか
他人との距離が近すぎる
知らない人との密着が続くことが第一のストレスです。
面識のない相手への適切な距離感は、360cm以上といわれているからです。
しかし、満員電車において周りの人との距離は1cmもありません。個人のパーソナルスペースは全くと言っていいほどありません。
知らない人とすし詰めになりながら、満員電車に乗る毎日。この不快感で頭がおかしくなります。
本当に耐え難いものです。
独特のにおいや温度感がある
電車では、におい攻撃を避けることができないこともストレスです。
中には耐えられないにおいを放つ人もいるからです。
・きつい香水のニオイ
・3日間放置された汗のようなニオイ
・ドブみたいな口臭
・雨の日のこもった生乾きのようなニオイ
このニオイを朝から嗅ぐことを考えてみてください。特に、夏場の汗のニオイはクサいどころか、むせるレベルです。本当に耐えられません。
乗客同士がギスギスしている
乗客から発せられるピリピリとした空気が、ストレスをさらに増幅させます。
イライラしている人が周りにいると、なんだか不安になってきますよね?
・舌打ちをする人
・わざとぶつかりに行く人
・押されたときに倍の力で押し返す人
イライラを抱えながら乗っている人が多く、その雰囲気が車内を覆っています。頭がおかしい人もいっぱい乗っています。
ぶつかりおじさんが潜んでいる
満員電車には、必ず「ぶつかりおじさん」が潜んでいます。まさに、頭がおかしい人です。
・乗るときに突撃してくるおじさん
・降りるときに人混みを突破しようとするおじさん
・ホームでわざと他人にぶつかるおじさん
物理攻撃を仕掛けてくるので痛い思いをしますし、何より嫌な思いをさせられます。
物理的に圧迫される
わざとぶつかられなくても、電車の中で圧迫されてストレスを受けます。
狭い空間で押しつぶされる生活を、毎日繰り返して元気になる人なんていません。身体的にも心理的にも負担が大きく掛かります。
立ちっぱなしを強いられる
人に押されながら通勤時間をずっと立って過ごすことになり、かなり疲弊します。
始発駅でない限り、満員電車で座ることはかなり難しいからです。座っている人が立つ駅は、自分も降りる駅であることもが珍しくありません。
「なんで俺の降りる駅でみんな立つんだよ…」
「ようやく席が空いた!でもあと一駅なんだよな…」
座席に座ることができず、長時間立ちっぱなしで過ごすことになります。休むことができないので、体力が奪われます。
逃げ場がない
一度電車に乗り込むと、目的地まで耐えるしかありません。
始業の時間がありますし、人が多すぎて降りにくい状況が続くことが多いからです。
また、通勤時間のことを考えると、遠回りしてでも空いている路線を選べる人はほとんどいないと思います。
よく急病人救護で電車が遅れますが、逃げ場のない電車で体調を崩す人じゃないかと思っています。そして電車が遅延し、また体調が悪くなる人が表れるのです。
満員電車のストレスは、逃げ場が非常に限られています。
押したり押し返されたりを繰り返す
ラッシュ時は乗車時も降車時も押し合いが発生します。みんな急いでいるからです。
中には倍返しで押し返してくる人もいるので、いやーな気持ちになることがあります。
押し合う行為は単純に体力が奪われます。
痴漢に遭う危険性がある
女性にとって、満員電車は痴漢被害に遭うリスクの高い場所です。
嫌でも密着することになるので、痴漢にとっては格好の標的になります。
・駅間の走行時間が長い(急行など)
・混雑している
満員電車は、空いている電車よりも段違いに痴漢が起こりやすいです。この悩みは通勤をさらに辛いものにします。
満員電車に乗り続けるとどうなるのか?
ストレスで頭がおかしくなる
満員電車に乗り続けることで、毎日イライラした状態が続くことになります。仕事のストレスとの相乗効果が起こるからです。
通勤電車(満員)⇒仕事のストレス⇒帰宅ラッシュ(満員)
通勤往復3時間+会社での拘束時間9時間=12時間
丸一日ストレスに晒される可能性もあります。もしブラック企業で働いていたら、完全に頭がおかしくなりますね。
いつの間にか自分が加害者になる
自分がぶつかる側になってしまう可能性もあります。人からぶつかられる度にイライラがたまるので、発散したくなるからです。
人間、我慢するにも限界があります。普段温厚な人でも満員電車で受けるストレスで、押し返すことを考える人もいるかもしれません。
頭痛に悩まされる
ストレスと血圧の上昇により頭痛に悩まされることも考えられます。
特に、頭痛が起こるタイミングが月曜日の場合は、ほぼ仕事や通勤のストレスが原因です。月曜日の体調不良を、ブルーマンデー(月曜病)と言うそうです。
肩こりや緊張から頭痛がひどくなることも多く、慢性的な痛みに悩まされる人が少なくありません。
電車で倒れる
満員電車の圧迫感や息苦しさで、実際に倒れてしまう人もいます。
特に、月曜日に急病人が原因の遅延が起こることが多いので、やはり仕事と満員電車のストレスが原因の可能性が高いです。
このような事態が日常的に起こるのは異常です。
なぜ満員電車が生まれるのか?
一極集中しすぎているから
一極集中のおかげで、都市圏(特に東京、大阪)の人口が多すぎるんです。
東京なんて、まるで少子化が関係ないかのように人口が増え続けています。都市部に人が集中することで、鉄道の利用者も多くなります。
特に都心への通勤者が多い埼玉、千葉、神奈川では、限界を超える混雑率を記録するのは日常茶飯事です。この構造的な問題が満員電車を生み出しています。
無駄な出勤を強いられているから
コロナ渦を経験したにも関わらず、出勤を強制する企業が少なくないことも原因です。
いくらテクノロジーが進んでも、現状維持を好む人は依然として減りません(特に中小零細企業)。
データを取ったわけではありません。しかし、電車の混雑具合は100%コロナ前に戻っている感覚です。
多くの企業では「出勤しなければ仕事にならない」という価値観が、未だに根強く残っているようです。
私の会社には「できない理由を探すのではなく、できる理由を探すんだ!」と言っている社長がいます。しかし、リモートワーク、フレックス勤務は一瞬で諦めました。
リモート、フレックス勤務が定着しないから
リモート、フレックス勤務が定着しないことも理由です。
中高年のリーダーを中心に現状維持への執着が強いからです。まるで「リモートワークしたら死ぬ病」に掛かっているかのように感じます。
何度も言いますが、中小零細のリーダー層は本当にアナログにこだわります。
新しい技術が出てきても、「今までの慣れたやり方が一番いい」と言って、変化することを拒みます。
テクノロジーは、コロナ禍を経て見違えるほど発達しているはずです。しかし、変化を嫌う人たちのおかげで、満員電車の問題はむしろ悪化しているのです。
満員電車に乗らないための対策
電車に乗る時間を変える
電車に乗る時間を変えてピークを回避しましょう。
確かに、混雑する時間帯は路線や区間によって変わります。一概に、何時の電車が一番混むとは言えません。しかし、大まかな傾向はあります。
8:00~9:30にターミナル駅を通過する電車は、可能であれば避けてください。間違いなく混みますので。
国交省の調査を見ても、ターミナル駅に9時前後に着く電車が最も混雑するようです。
参考:資料3:最混雑区間における混雑率(2023)、国土交通省
混む車両を覚えておく
よく使う路線は、混む車両を覚えておきましょう。
駅や路線によって、比較的空いている車両があるからです。
例えば、埼京線は朝の通勤時間帯において先頭車両と最後尾が一番混みます。中寄り(4-5号車)では、遅延がなければ比較的余裕が生まれることもあります。
日々の観察を活かして、少しでも快適な通勤環境を探しましょう。
どちらのドアが開くか、駅ごとに把握しておく
駅ごとの開くドア(右or左)を確認しておくことも重要です。
満員電車において、ポジショニングは一番大事と言って過言ではありません。電車に乗ってから、どの位置に立つかで押し合いに巻き込まれるかが決まるからです。
長い通勤において、安全な定位置を確保できるだけでかなり楽になります。
例えば、埼京線の戸田公園~池袋間においては、十条駅以外全て右側が空きます。つまり、車両進行方向を見て左側の位置を確保しておけば、ずっとドア横キープも可能になります。
こうした小さな工夫が、大きなストレス軽減につながります。
リモート、フレックス勤務ができる仕事をする
転職やキャリアチェンジを視野に入れて、通勤の必要性が低い働き方を選ぶのも一つの方法です。
リモートワークやフレックス勤務を導入している会社は、業界によっては当たり前になってきています。
会社の近くに引っ越す
通勤時間を短縮するために、思い切って職場の近くに引っ越す選択肢もあります。
家賃、立地のバランスを考えながら、住む場所を見直しましょう。
始発駅近くに引っ越す
始発駅なら座って通勤するチャンスがあります。毎日確実に座れるという保証が、疲労を軽減してくれます。
埼京線なら、大宮、武蔵浦和、赤羽駅です。
車通勤をする
満員電車から解放されるために、車通勤を選ぶのも手です。
都心住みの方は、駐車場の場所や料金を考慮する必要があります。しかし、精神的な負担が減るメリットは大きいです。
郊外の会社に転職をする
都心を避けた郊外勤務も選択肢の一つです。人の少ない環境通勤することで、ストレスが軽減される可能性があります。
自転車通勤をする
電車自体から解放される方法としては自転車が最適です。健康を維持しながら通勤するにはうってつけです。
距離や安全面を考慮しつつ、可能な範囲で試してみる価値はあります。
異常から目を背けてはならない
満員電車は、単なる通勤手段ではなく、人々の健康や生活を蝕む社会問題と言えます。この異常な状況を「当たり前」と受け入れてはいけません。
思考停止してしまう
満員電車を「仕方ない」と思い込むことで、改善方法を考える機会を逃してしまいます。この思考停止は、将来絶対に後悔します。
ストレスが当たり前になってしまう
異常な環境に慣れてしまうと、ストレスを感じていることすら気づかなくなります。心身の健康をじわじわと蝕んでいきます。
愚痴ばかりの人生になってしまう
満員電車に縛られる生活では、ストレスを他人にぶつけたり、愚痴ばかりの日々を送ることになりかねません。
ネガティブマインドは、周りの雰囲気を悪くするだけです。
ストレスから抜け出すことさえ考えなくなる
異常を当たり前と感じることで、改善しようとする意欲が失われます。
この「慣れ」は非常に危険で、ストレスを受けていること自体に気づくことができなくなりす。知らぬ間に、頭がおかしい状態になってしまうのです。
まとめ:異常な状態はやっぱり異常です
・電車に乗る時間帯を変える
・会社に近い場所に引っ越す
・家に近い会社に転職をする
満員電車は異常な環境です。
みんな乗っているから普通ではありません。痴漢、喧嘩、ぶつかりおじさんなど、様々な問題を現に引き起こしているのです。
満員電車に乗らなければ避けられるトラブルは少なくありません。何より、自分自身の頭がおかしくなることを防げます。
まずは、異常を異常と認識することが大切です。あなたの生活と健康を守るために、行動を起こしましょう!